広島県、感染増加傾向に 13日ぶり100人超、3連休警戒
2021/1/8 22:24
広島県では8日、13日ぶりに新型コロナウイルスの新規感染者が100人を超えて119人となった。このうち79人は広島市の感染者で、市の阪谷幸春・保健医療担当局長は「再び感染の急拡大が起こる恐れがある」と指摘。年末年始の会食や帰省の影響が大きいとみて、9日からの3連休を前に外出や会食の自粛を呼び掛けた。
県内の感染者が100人を超えたのは、111人に上った昨年12月26日以来。広島市中心部の酒を出す飲食店の営業時間短縮など県の集中対策が進められる中、いったん増加に歯止めがかかった。広島市でも直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は、12月26日時点の44・2人をピークに減少傾向が続き、7日は28・3人に。しかし8日に一転、30・8人に上昇したことを市は重くみる。
市内の死者数も急増している。1月は7日までで既に13人が死亡。死者の累計34人のうち80代以上が71%と高齢者が目立つ。糖尿病や高血圧、呼吸器や心臓に疾患がある人が29人を占め、市は高齢で持病のある人に特に注意を促す。
また、市は今年に入り、医療機関や高齢者施設など10件のクラスター(感染者集団)を確認。今月1〜6日に感染経路が分かった142人のうち、家庭内感染は4割に上っているとした。会食がきっかけになっているケースが少なくないという。
市の阪谷担当局長は「60代以下の感染者も中等症、重症になっている」と強調。3連休の外出機会を減らすよう求めた上で「会食を控え、体調に異変を感じたらすぐ医療機関に相談してほしい」と訴えた。(新山創)
【特集】新型コロナウイルスNEWSファイル<4>「第2波」襲来(2020年7月・8月)
【関連記事】
河井案里元参院議員の当選無効に伴う参院広島選挙区の再選挙(4月8日告示、25日投開票)で、立憲民主党内で浮上していた弁護士の郷原信郎氏(66)の擁立論が一転しぼんでいることが8日、分かった。党側は有...
大麻リキッドを密輸したとして広島ドラゴンフライズのジャマリ・トレイラー容疑者が8日、大麻取締法違反容疑で逮捕された。大麻は薬物犯罪の入り口の「ゲートウェイ・ドラッグ」と呼ばれ、若者へのまん延が深刻化...
昨年3月7日に広島県で初めて新型コロナウイルスの感染が公表され、1年がたった。県内の感染は昨年12月に急拡大し、今月6日までの1年間の感染者は累計5045人(再陽性を含む)、死者は103人に上る。今...
感染者が急増した昨年12月、広島県内の医療機関では何が起きていたのか。当時の実情から医療崩壊を防ぐための方策が浮かぶ。 ■病院の苦悩 現場続く「綱渡り」 「崩壊が始まっている」。広島市医師会が記者会...
「会員がゼロになったら解散します」。2012年秋、「ひろしま避難者の会アスチカ」代表の三浦綾さん(48)は、設立の際にそう宣言した。福島県いわき市から広島市安芸区に自主避難。会の名前には「明日へ進む...