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広島市のごみ焼却場、長引く消火活動 7日発生の安佐南工場火災、6日目
広島市安佐南区伴北の市のごみ焼却施設、安佐南工場内で7日に発生した火災は6日目の12日も消火活動が続いた。市は、工場への可燃ごみの搬入と焼却処理を停止し、市内の別の焼却施設に振り分けている。延焼の恐れはないものの鎮火の見通しは立っておらず、さらに長引けば市内全体のごみ処理に影響が生じる可能性がある。地元住民からは早期の鎮火を求める声も上がる。
市施設課などによると、同工場は主に安佐南、安佐北、佐伯区の一般家庭の可燃ごみと事業者の一般廃棄物、市内全域の大型ごみを受け入れている。火災は7日午前11時50分ごろ、焼却前にごみをためるピット(縦18メートル、横38メートル、高さ28メートル)内で発生。当時、容量の約8割の約2370トンが入っていた。
市消防局はこれまで消防車のべ約70台を投入し、24時間体制で放水。同工場によると、熱監視カメラで温度や火の状況を確認しながら消火活動しているが、ごみが大量な上、ピットが巨大で効果的な放水が難しく消火に時間がかかっているという。
出火原因について同工場は「可燃ごみにリチウム電池やライターが混ざっていたら出火することもある」とする。市消防局は鎮火後に現場検証し、詳しく調べる方針でいる。
同工場は、二つの焼却炉があり、日量計400トンを処理する主要施設。7日正午から大型ごみ以外の受け入れを停止し、市の中工場(中区南吉島)と南工場(南区東雲)に振り分けている。同課の高橋泰治課長は「鎮火後に被害状況を確認するため、再開のめどは立っていない。現時点で市内のごみ処理に問題はないが、別の工場のピットが徐々に埋まる可能性がある」と警戒する。
同工場は、煙の充満を防ぐため、11カ所ある天窓(約60センチ四方)を壊し、煙を排出している。地元の上垣内保之さん(74)は「外からも煙が見え、臭いがくさかった。早く鎮火させ、原因をはっきりさせて」と求めた。(石井千枝里、猪股修平)
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