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広島県、取引先に最大1億円助成 21年度、大規模事業所の休止・閉鎖

2021/1/13 0:00

 広島県内にある大規模事業所の休止や閉鎖で影響を受ける取引先の企業を支援するため、県が2021年度に新たな助成策を設ける方針を固めたことが12日、分かった。一定の要件を満たした企業が県内で設備投資をする場合に、最大1億円を出すと計画している。

 複数の関係者によると、日本製鉄(日鉄、東京)が23年9月末をめどに瀬戸内製鉄所呉地区(呉市)の閉鎖を予定しているのを踏まえた措置と位置付ける。県内での新たな事業展開を後押しし、地域産業の空洞化を防ぐ狙いがある。

 助成対象と見込んでいるのは、従業員500人以上の事業所の休止や閉鎖、一部の機能休止が公表された場合、その事業所内に拠点を持つか、取引額が自社全体の10%以上の企業。業種は製造や運輸、サービスなどを想定している。

 具体的には、県内で新たな生産拠点を建てたり、大型の機械を導入したりする費用について、固定資産税評価額の15%を1億円を上限に助成する。企業立地促進助成制度の新メニューとして追加し、通常の設備投資と比べて支援を厚くする。本社の所在地は県内外を問わないという。

 日鉄は20年2月に打ち出した合理化計画で、当時の日鉄日新製鋼呉製鉄所の操業休止を掲げた。県は計画の見直しを求めているが、その可否にかかわらず地元企業への影響は避けられないと判断し、新規事業や異分野への挑戦を後押しする姿勢を打ち出す。21年度当初予算案の新規事業に据える方向で調整している。

 日鉄は20年4月、子会社の日鉄日新製鋼を吸収合併した。帝国データバンク広島支店(広島市中区)が同年2月にまとめた調査によると、旧日鉄日新製鋼のグループ6社と取引している企業は県内に117社ある。このうち44社は主力の取引先としているという。(畑山尚史)

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