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望まぬ妊娠防止へ、緊急避妊薬身近に

2021/1/13 11:33
にんしんSOS広島の森川さん

にんしんSOS広島の森川さん

 ▽にんしんSOS広島の支援コーディネーターで看護師 森川身江子さん(48)に聞く

 広島県に委託され、予期しない妊娠に悩む人の相談を無料で受けています。「コロナ自粛」で恋人と過ごす時間が増えた若い世代や、夫から性暴力を受けている女性たちもいる。望まない妊娠や中絶の苦しみを防ぐため、緊急避妊薬が身近になれば大きな前進です。

 若い人にとって産婦人科を受診するハードルは高い。避妊薬をもらおうとして「医師から説教された」「未成年者が保護者の同意書の提出を求められた」といった不適切な対応も耳にします。

 「親バレ」を恐れたり、高額な薬代が払えなかったりして、入手を断念するケースは少なくない。そうした人がSNSなどで売買されている安全性が担保できない薬に手を出してしまう恐れもあります。安全な避妊薬にアクセスできず、やむなく出産した結果、児童虐待につながることもあります。

 そもそも女性が妊娠の不安に駆られる背景に「男性本位のセックス」がある。日本の避妊はコンドームが主流。着けるか否かの決定権を男性が握っており、「彼氏に嫌われたくない」と避妊を言い出せない人もいます。海外では肌に貼る「避妊シール」や「避妊注射」など女性主体の避妊法が充実しており、日本は遅れています。

 「性」について語るのはタブーという価値観も根強い。妊娠や出産は女性の人生に大きな影響を与えるのに、身を守る手段を学ぶ「性教育」が不十分です。嫌なことは嫌と言っていい。体や健康についての「自己決定権」がもっと認められるべきです。(ラン暁雨)

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