コロナ禍、初の大学共通テスト始まる 中国地方、約3万2千人出願
大学入試センター試験の後継として初めて実施される大学入学共通テストが16日、全国の会場で始まった。新型コロナウイルスの流行で11都府県に緊急事態宣言が出される中、本格的な入試シーズンが幕開け。17日までの第1日程に加え、長期休校による学習の遅れが認められた現役生向けの第2日程が30、31日にある。
出願者は681会場で計53万5245人。うち中国地方では、41大学55会場で計3万2002人が出願した。16日は地理歴史と公民、国語、外国語、17日は理科と数学がある。
共通テストは、センター試験と比べて思考力や判断力を重視。地歴公民では写真や表、グラフが多用された。会話形式も多く、日常での知識活用を求めた。国語は小説と批評文を組み合わせ、読解力を測る出題があった。英語のリーディング(筆記)はウェブサイトの文章を読む形式の設問が多く、身近な題材で語学力を問うた。予備校各社は、全体的に従来より難しくなったとみている。
会場となる各大学は文部科学省のガイドラインに沿って受験生の席の間隔を約1メートル空け、1科目が終了するごとに10分以上換気するなど感染対策を実施。受験生はマスク着用が義務となった。第1日程を体調不良などで欠席すると、第2日程が追試験となる。第2日程を選んだ受験生が欠席した場合、2月13、14日の特例追試験に回る。
共通テストの結果を入試に使う全国の大学や短大、専門職大は計866校と過去最多。中国地方では、うち計60校が利用する。例年、受験生が最も多い英語を含む外国語のリーディングを受けたのは47万7035人で、中国地方では2万9679人だった。
文科省は当初、英語の民間検定試験活用と、国語と数学の一部で記述式問題の導入も打ち出していたが、費用面で全ての受験生が公平に試験を受けられないとの批判や採点ミスの恐れを解消できず見送った。(田中美千子)
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