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庄原の天然雪スキー場盛況 昨季は暖冬で営業できず、寒波の恩恵で不振挽回へ奮闘
昨季、記録的な暖冬で一日もオープンできなかった、天然雪を活用する庄原市内のスキー場が、昨年12月から続く寒波による積雪に恵まれて盛況だ。場内の新型コロナウイルス感染防止策を講じながら、いずれも3月上旬まで営業する予定。近年の雪不足による業績不振を挽回しようと奮闘している。
中国やまなみ街道高野インターチェンジに近い、りんご今日話国(きょうわこく)スキー場(高野町下門田)は年初にオープン。16日には60〜70センチの積雪があり、そりなどの雪遊びをする親子連れの姿が見られた。三原市の小学3年竹田真ノ介君(9)は「雪合戦やかまくら作りなど友だちと一緒に雪遊びを楽しめた」と喜んだ。
同スキー場は、地域活性化のため、運営者の瀬尾二六さん(69)がほぼ1人でゲレンデの圧雪や簡易リフトの整備を手掛ける。「今季は雪がたくさん降って整備が大変。でも、子どもたちの元気な声を聞くと励みになるね」と笑う。
道後山高原スキー場(西城町三坂)は昨年12月26日に営業を始めた。今月17日は積雪が50〜80センチほどあり、メインの1200メートルコースなど全3コースを開放。同じく天然雪で営業していた広島県立県民の森スキー場(同町油木)が、指定管理者の第三セクターが経営破綻して休業している影響もあり、週末を中心にスキーヤーやスノーボーダーでにぎわう。
「年末年始のお客を受け入れることができてひと安心」と今田実社長(68)。「今季は安定して営業したい。今後も雪が降り続いてほしい」と願う。
スノーリゾート猫山(西城町三坂)も今季の大雪の恩恵を受ける。21日時点で人工造雪機も使い、積雪が100センチあり、昨季開けなかったコースも開放する。屋内施設にある食堂は座席数を半分に減らすなどの感染防止策を取る。運営会社の山口和男社長(50)は「感染を恐れてか、食堂の利用を避けて車内で食事をとる人が目立つ」とし、食堂のメニューをテークアウトできるよう準備を進めている。(伊藤友一)
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