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特殊詐欺被害額、なお2億円超 20年の広島県内、水際対策奏功し過去最少

2021/1/22 21:16

 広島県警が2020年に把握した県内の特殊詐欺被害は2億4105万円で、3年連続で過去最少となったことが、県警への取材で分かった。ピークの14年の7分の1の水準で、コンビニなどと連携した水際対策が成果を上げている一方、高齢者たちを狙った犯罪の被害は深刻な状況が続いている。県警は25年までに被害額を2億円以下に抑える目標を設定し、啓発を強める。

 20年の被害額は19年比8075万円減り、件数も未遂3件を含めて136件で同39件減った。手口別では有料サイトの利用料などをかたる「架空料金請求」が1億1426万円(61件)に上り、被害額と件数ともに全体の約半数を占めた。「あなたのキャッシュカードが被害に遭っている」などとうそをついてカードをだまし取り、現金を引き出す「預貯金詐欺」が7507万円(44件)で続いた。

 年代別では、65歳以上の被害の総額が1億9388万円(86件)となり、全体の8割に上った。1件当たりの被害額は、福山市の60代女性が架空料金請求に絡んで現金と電子マネー計3525万円を詐取されたのが最も高額だった。

 県警によると、被害額は14年の16億3437万円をピークに減少。並行してコンビニや金融機関などの水際阻止が増えている。県警は発生状況や手口の情報を提供しており、20年は209件の計約8800万円の被害を防止。担い手はコンビニ店員81件、金融機関職員56件、家族・親族49件などと続く。既遂件数と水際で阻止した件数の合計に占める阻止件数の割合「水際阻止率」は61・1%で現行の集計方法となった16年以降で初めて6割を超えた。

 官民の関係団体などで構成する県「減らそう犯罪」推進会議は昨年11月、21〜25年のアクションプラン(行動計画)を作り、特殊詐欺の被害額を2億円以下とする目標を決めた。県警生活安全総務課は「減少傾向とはいえ、2億円を超す被害が出ている。民間事業者や県民と協力し、摘発や広報活動に力を入れる」としている。(浜村満大)

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