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ヒロシマ、核廃絶へ行動誓う 市民や被爆者、核禁条約発効で決意新た【動画】

2021/1/22 23:16

原爆ドーム前で核兵器禁止条約発効をアピールするキャンドルをともした市民団体の集い=22日午後6時14分、広島市中区(撮影・荒木肇)

 核兵器の使用や開発など一切を禁止する核兵器禁止条約が批准各国で発効した22日、被爆地広島では市民や被爆者たちが集い、条約を核廃絶につなげるために行動すると誓いを新たにした。米軍による原爆投下から75年と5カ月。ようやく生まれた核兵器を非人道的と断じる国際規範に核保有国を巻き込み、実効性のある枠組みにできるか。被爆地の願いと役割をあらためて胸に刻んだ。

 広島市中区の原爆ドーム前では、市民団体が記念の集いを開いた。「NO NUKES FUTURE(核なき未来)!」などと並べたキャンドルに点灯。「核兵器は国際法で禁止された。これからが人類と核の闘いだ」などの声明文を発表した。

 近くの「原爆の子の像」の前では、新型コロナウイルスの影響で無観客の中、市内の子どもたちが平和創作劇を上演。「私も平和をつくる一人になりたい」。メッセージを発し、被爆者の思いを受け継ぐ決意を表現した。

 広島市の松井一実市長は市役所で記者会見した。条約制定を後押しした多くの被爆者に向けて「核兵器は無辜(むこ)の民を殺りくする絶対悪と訴え続けた被爆者に敬意を表する」と述べた。広島県の湯崎英彦知事も「核抑止に頼らない安全保障に基づく政策提言などの取り組みを強化する」と強調した。

 「私たちと同じ苦しみは決して繰り返されてはならない。被爆者は核兵器をこの世から無くすことを切望する。ネバー・ギブアップ」。日本被団協代表委員で広島県被団協の坪井直理事長(95)はコメントを寄せ、日本政府に条約参加を求めた。

 条約制定は非保有国のオーストリアやメキシコなどが議論を主導。2017年7月、国連で122カ国・地域の賛成で採択された。米英仏ロ中など核保有国をはじめ、米国の「核の傘」の下にある日本や韓国は批准していない。

 制定を推進し、同年にノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN=アイキャン)は、3年以内に批准国・地域を現在の51から国連加盟国の過半数である100へ倍増させる運動方針を掲げている。

 条約は「核兵器を使用する」との威嚇も禁止。核廃絶を検証する具体策などは、発効から1年以内に始まる締約国会議で決める。第1回会議は今年末にもオーストリアの首都ウィーンで開催される見通しだ。(久保田剛)

核兵器禁止条約とは?
核兵器禁止条約は、核兵器の「非人道性」に焦点を当て、核兵器に関わるあらゆる活動を禁止し、被害者の支援も視野に入れている。


日本はなぜ不参加なのか?
日本政府は、核兵器禁止条約について「核廃絶というゴールは共有する」としながら「アプローチは異なる」として、条約参加を否定している。その背景は。

課題なお多く
核兵器は今も1万3400発。保有国が核兵器を手放し、廃絶に至るまでにはなお課題が多い。

サーロー節子さん「困難な道これから」
NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)へのノーベル平和賞授賞式で演説したカナダ在住の被爆者サーロー節子さんは、核兵器禁止条約の発効に「困難な道はこれからだ」と強調する。



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  • 原爆ドーム前で核兵器禁止条約の発効をアピールするキャンドルをともした市民団体の集い
  • 核兵器禁止条約発効をアピールするキャンドルに火をともす森滝共同代表(左)たち=22日午後5時52分、広島市中区(撮影・荒木肇)

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