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<スポーツ最前線>センバツ21世紀枠、島根が多いのはなぜ 「戦力」と「特色」充実

2021/1/26 8:25
ボランティアで地区の雪かきをする矢上ナイン(撮影・鈴木大介)

ボランティアで地区の雪かきをする矢上ナイン(撮影・鈴木大介)

 選抜高校野球大会の出場32校が29日、発表される。昨秋の明治神宮大会が中止となったことで、21世紀枠が1増の4校となる。過去20回の選考を振り返ると、島根が北海道と並び全国最多となる4度の選出。今回も矢上(島根)が中国地区推薦校となった。なぜ、島根が多いのか。その理由を探った。

 ▽一般枠との均衡、背景か

 選考対象となるには、47都道府県の推薦校となった後、全国9地区(北海道、東北、関東・東京、東海、北信越、近畿、中国、四国、九州)の推薦校に選ばれないといけない。過去の中国地区推薦校は広島、山口、鳥取が各4回、岡山0に対し、島根が9回と突出している。

 ▽「秋はチャンス」

 この偏りは、秋季地区大会の成績で選考される一般枠とも関係しているという見方もある。2001年以降、中国地区からの一般枠での選出は岡山が最多の21回で、島根が最少の3回。広島県高野連の板森匡祐理事長は「バランスを取っているつもりではないが、(地区推薦校は)5県で話し合って総合的に決める」と否定するが、全国的に見ても、地区バランスの取れた選考が多いのが現状だ。

 21世紀枠には「困難な環境の克服」「模範」「学業との両立」といった条件がある。島根県高野連の萬治正理事長は同県が選ばれやすい理由について、「ハンディ面が大きいでしょう」と話す。03年は「困難な環境」を克服したとして、離島の隠岐が出場。13年の益田翔陽は少子高齢化が進む地域に密着した活動が評価された。統廃合が緩やかで小規模校も残る。

 近年は戦力が重視される傾向も強くなっている。広島が県16強を推薦する中、島根は3年連続で地区大会出場校を推薦し、いずれも地区推薦校に選ばれた。私立の有力校が少ない同県は公立校が秋季県大会で4強入りし、地区大会に進出するケースが多い。昨年、21世紀枠で選出された平田の植田悟監督は「少人数の公立は下級生に出番があり、3年生が引退した直後でも経験が豊富。秋はチャンス」と分析する。

 ▽矢上は奉仕活動

 過去、島根の21世紀枠選出校は、複数年で結果を出している学校が多い。文武両道の02年松江北や昨年の平田は2年連続で地区大会に出場。萬治理事長は「特色がある公立校が継続的に頑張っていて推薦しやすい」と話す。

 中山間地域の邑南町でボランティアなどに取り組む矢上も、2年連続で地区大会に出場し、昨年は一般枠の補欠校だった。島根から5度目の選出があるのか、注目される。(西村萌)

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