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市職員のデニム勤務、じわり浸透 井原で推進10年、市民も好意的

2021/1/31 13:55
デニム製ジャケット姿で勤務する井原市職員

デニム製ジャケット姿で勤務する井原市職員

 井原市が特産デニムをPRするため、職員に勤務時のジーンズ着用などを勧める活動が10年目を迎え、着実な浸透を見せている。2019年に着用に関する制約を取り払ってから浸透が進み、今月には職員の3割が、デニム製ジャケットを共同購入する動きにも発展。市役所窓口を訪れた市民も「親しみが湧く」と好意的だ。

 共同購入したのは本庁や支所に勤務する職員約100人。共同購入は以前もあったが、今回は全庁的な参加があった。ジャケットは特注品で、地元産のデニム生地を市内の業者が縫製。伸縮しやすく、色落ちしにくい素材で、事務作業に適しているという。

 デニム服の着用は任意のため、市も着用者を把握していないが、音頭を取る商工課は全庁で6割ほどの職員に浸透しているとみる。子育て支援課は、職員の大半がデニムジャケット、ジーンズ姿で勤務している。大塚建(たけし)係長は「窓口に来た若い家族連れに親しみやすい雰囲気で応対できる。不快感を示されたことはない」とし、「同じ服を着て職場の一体感も保てる」と話す。

 高齢者の窓口相談が多い部署ではデニムジャケットは少ないが、ジーンズを履いた職員は目立つ。市民課窓口に訪れた同市木之子町の会社員小林恵美子さん(52)は「カジュアルな服装だからといって気にはならない。フロアの雰囲気も明るく感じる」と好意的だ。

 ジーンズなどの着用を勧める取り組みは12年に始まった。当初はクールビズ期間のうち月2日で、15年からは同期間の毎週水曜に拡大。デニムスーツで公務に当たる大舌勲市長が就いた18年には通年の水曜となり、翌19年4月からは毎日の着用が推奨されるようになった。近隣では同じくデニム産地の倉敷、福山市でも毎年一定の期間、職員のデニム服着用を勧めているが、通年は井原市だけだ。

 市議会の議場で一般のスーツに着替えたり、出退勤時だけジーンズに革ジャケットをまとったりしている幹部職員もいる。市総務課は「仕事内容に応じて着てもらいたい」と柔軟な対応を呼び掛ける。商工課は「取り組みが地元企業にも広がれば、地場繊維業の活性化になる」と期待している。(高木潤)

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