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現場物語 新型ロードスター開発 <1> マツダ 「人馬一体」追い続ける(2005年4月6日掲載)

2021/2/1 10:37
ジュネーブモーターショーで新型ロードスターを披露する貴島主査(3月、スイス)

ジュネーブモーターショーで新型ロードスターを披露する貴島主査(3月、スイス)

 マツダの「ロードスター」が今夏、7年ぶりにフルモデルチェンジする。小型オープンスポーツカーとして世界一の累計72万台の販売を記録するシンボルカー。新型開発の現場には、技術者たちによる「人馬一体」への徹底したこだわりがあった。

 「果たしてできるだろうか」。3年半前の2001年末、歴代RX―7などの足回りを担当し、スポーツカー開発では欧米の業界にもその名が知られる貴島孝雄主査(56)も、重圧を感じた。開発を任された3代目の新型ロードスターは、車台からの全面刷新が至上命令だった。

 1989年発売の初代は、敏感に反応する馬のような「人馬一体」感を追求し大ヒット。98年の2代目は、エンジン、足回りなどは「初代を引き継いだ」。全面刷新は今回が初めてになる。

 貴島主査は「コンセプトの継承に迷いはなかった」という。だが初代を開発した熟練技術者はほとんど退職している。若い技術者たちを中心に、先代を超える車づくりへの挑戦が始まった。

 開発が本格化した03年春、貴島主査は約100人の開発陣を集め、思い描く「人馬一体」を語った。コンセプトを全員で共有するためだ。

 「走る」「聴く」「さわる」などドライバーと車の関係で六つの基本要件があると説いた。さらにリーダー格十数人を連れ出した。ロードスターとライバルメーカーの車を繰り返し運転させ、広島や山口県、東京までも走った。「長所、欠点を感覚でつかめ。それを数値や図面に翻訳するのが技術屋だ」

 「1人で車が造れたら、これほど簡単なことはない」と貴島主査。自動車開発は、大勢の技術者が約4年を費やす共同作業。そこに難しさと楽しさがあるという。

【現場物語 新型ロードスター開発】
<1>「人馬一体」追い続ける
<2>1グラム単位で軽量化図る
<3>デザインに日独の感性
<4>ファンの声受けて設定

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