地域ニュース

現場物語 新型ロードスター開発 <4> マツダ ファンの声受けて設定(2005年4月27日掲載)

2021/2/1 10:53
部品などを売るフリーマーケットに集まったユーザーたち(マツダR&Dセンター横浜)

部品などを売るフリーマーケットに集まったユーザーたち(マツダR&Dセンター横浜)

 今月上旬、ロードスターファンの全国組織「ロードスター・クラブ・オブ・ジャパン」が、横浜市のマツダR&Dセンター横浜で開いたフリーマーケット。ハンドルやシートなどの部品が並ぶ中、ひと際注目を集める一角があった。

 新型ロードスターのビデオ映像や写真だった。「いいスタイルだね」「大型化が走りに影響しないかな」。ファンたちが新型車談議で盛り上がる。初代ロードスターで乗り付けた多くは、30、40歳代だ。

 新型車開発では、ユーザーの声をどう吸収するか、重要な要素になる。1989年の初代発売から16年。開発陣はユーザーとの接点を重視した。同クラブが毎年、長野県軽井沢で開くミーティングに主査の貴島孝雄さん(56)やチーフデザイナーの中牟田泰さん(46)が顔を出した。

 3代目となる新型は客層を絞らず「若者もお年寄りも似合う車」を目指した。例外的に客層を明確に意識したのは、初代のファンの乗り換えの獲得だった。好みの部品を後から装着するファンが多く、「できるだけ後からも楽しめる余地を」とデザインは「シンプル」を貫いた。

 マツダ本社には、販売会社を通じて寄せられるユーザーの声も蓄積されている。「開放感のあるデザインを大切にしてほしい」という声に応え、ドアの高さを、より低く設定した。

 開発陣を悩ませた声もある。「初代と同じサイズ、重量感にしてほしい」。16年前と比べ衝突安全基準が高まり、エアバッグなど装備も増えた。若干の大型化は避けられない。こうしたファンに対して「それでも楽しさは初代に負けない車」の開発で応えることにした。それが高いハードルを課した軽量化の追求など、開発の原動力となったという。

 「お客さんは必ず新型に戻ってくる」と貴島さんは自信を見せる。初代の発売当時、主要な客層だった20歳代の若者は今、40歳前後となった。「人馬一体」の魅力を知り尽くした彼らの反応が、3代目の成否を占う試金石となる。(おわり)

【現場物語 新型ロードスター開発】
<1>「人馬一体」追い続ける
<2>1グラム単位で軽量化図る
<3>デザインに日独の感性
<4>ファンの声受けて設定

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

アーカイブの最新記事
一覧