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判明時の7割が軽症・無症状 広島市、コロナによる死者59人分析
新型コロナウイルス感染症による死者のうち7割は、陽性が判明した時点では軽症か無症状だった―。広島市は2日、新型コロナによる死者の年代や発症から亡くなるまでの日数などの分析結果を発表した。当初は症状が軽くても急激に悪化するケースがあるとして、「高齢者や持病のある人を中心に少しでも異常を感じたら病院で受診を。周囲の人も普段から体調を注意深く見守ってほしい」と呼び掛けた。
1月31日現在で死亡が確認された59人(男性38人、女性21人)を調べた。年代別の内訳は80代の25人が42・3%で最多。90代25・4%、70代22・0%と続き、70代以上で89・7%を占めた。50歳未満はゼロだった。
陽性が分かった時、無症状だったのは6人で10・2%。軽症は35人で59・3%だった。半数近い27人が発症から15日以内に亡くなっており、5日以内に死亡した人も6人いた。
基礎疾患があったのは9割近い52人。主な疾患(重複含む)は心疾患15人▽脳血管疾患14人▽糖尿病12人▽高血圧症12人▽がん6人だった。
また感染者に対する死者の割合を示す死亡率は、高齢になるほど高く、90代23・4%、80代13・2%だった一方、50代は0・2%だった。全年代の死亡率は1・86%で全国の1・47%を上回った。男性の死亡率は2・28%で女性(1・39%)の1・6倍だった。
2日現在、市内の直近1週間の新規感染者数(人口10万人当たり)は7・5人と、政府分科会の区分で下から2番目の「ステージ2」(漸増)に約2週間とどまっており、新規感染者は減少傾向にある。市は外出自粛など市民や事業者の協力の結果が出ているとする。
記者会見した阪谷幸春保健医療担当局長は「今後も減少が続くかは、今現在の市民の行動にかかっている」と強調し、気を緩めず引き続き対策を徹底するよう求めた。(久保田剛)
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