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「容認できぬ」自民広島県連反発なお強く 衆院広島3区候補、公明斉藤氏に一本化

2021/2/2 23:18

 自民、公明両党本部の合意を受け、今年ある衆院選広島3区の「与党代表」を巡る動きは自民党広島県連の対応に焦点が移る。大規模買収事件で落ち込んだ広島3区の党勢を立て直す戦いと位置付けているだけに、公募で選んだ石橋林太郎氏を比例代表中国ブロックに回す決着は「容認できない」との反発が強い。公明党の斉藤鉄夫氏を「勝たせる自信がない」との本音も漏れ、着地点は見通せない。

 「とんでもない話だ」。自民党県連副会長を務める県議会の中本隆志議長は2日、石橋氏の比例中国擁立についての見解を記者団に問われ、語気を強めた。党本部の了承を得て公募で石橋氏を広島3区の支部長候補に選び、選任を申請した経緯を踏まえて「3区の公認候補としてもらうのが普通の流れだ」と主張した。

 党県連側の不満の根底には、党で当選7回を重ねた河井克行元法相が公選法違反罪に問われる中、「失地回復」の戦いの主役を友党に奪われる不本意さがある。党本部は大規模買収事件が起きた19年7月の参院選広島選挙区でも党県連の意向に反して河井案里被告(東京地裁で有罪判決)を立てており「また県連を無視するなら、県連の存在意義はなくなる」との声は多くの幹部に共通する。

 強硬姿勢の裏で、党県連内には斉藤氏に一本化しても「当選圏内へ押し上げる自信がない」(ベテラン県議)との読みも出ている。広島3区の公明党の基礎票は2万票台とされ、17年10月の前回選で克行氏が得た8万2998票には遠い。「冷静に情勢分析ができているのか」。自公両党本部の合意情報が駆け巡ったこの日も、いぶかる声が相次いだ。

 ただ、新型コロナウイルス対応で菅義偉首相の求心力に陰りが見える今、次の首相候補とされる岸田文雄前政調会長(広島1区)の立場をおもんぱかって潮時を探る向きもある。ある党県連幹部は「徹底的に反発したいのが本音だが、岸田氏の将来を考えると党本部と決裂するのは得策ではない」と複雑な胸中を明かす。

 公明党は望み通りの決着へ大きく近づいたが、党県本部の田川寿一代表は「まだ何も聞いていない。大事なのは自民党と調整ができて統一候補となることだ」と慎重に言葉を選んだ。

 小選挙区制が初めて導入された1996年以降、広島を含む中国地方5県の小選挙区に候補者を立てた経験がない。「未知の戦い」へ、党県本部は「自民党県連の強力な支援が勝利の絶対条件となる」との認識を共有している。幹部の一人は「地元で、しこりなくタッグを組める態勢を築けるかが鍵だ」と引き締める。

 この日、石橋氏は中国新聞の取材に「広島3区の候補者になれると信じている」と語った。斉藤氏は「調整中であり、現時点では何も聞いていない」と話した。(樋口浩二、畑山尚史、桑原正敏)


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