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大規模PCR検査可決へ 広島県議会、複数会派が支持意向

2021/2/3 23:29

 広島県議会の3日の本会議と各常任委員会では、県が検討している新型コロナウイルス対策の大規模PCR検査を巡る論戦が中心となった。県は「市中感染を抑え込み、社会経済活動を安定的に回復させる」と強調。県議は検査時期や準備態勢に注文を付けた。

 事業費を含む2020年度一般会計補正予算案は、4日の本会議で可決される見通しとなった。過半数を占める最大会派の自民議連(33人)を含む複数の会派が3日、大規模検査を支持する方向を固めたため。

 湯崎英彦知事は本会議で大規模検査の提案理由を説明し、県議4人の質疑に答えた。広島市内の感染状況は政府分科会が示す下から2番目のステージ2(感染漸増)相当との認識を提示。一方、県独自の警戒基準値を上回り、再拡大の恐れがあるとし「感染レベルを抑え込めれば、医療体制を逼迫(ひっぱく)させず、経済的損失を最小限に抑え、早期に社会経済を回復できる」と説いた。

 生活福祉保健委員会(11人)では県議7人が質問した。感染の減少局面での検査を、1人は「拡大傾向でこそ効果があるのでは」と指摘。県の担当者は「まだまだ水準として高い。大規模検査は抑え込むために必要」と理解を求めた。

 2週間後の2月中旬に迫る検査開始へ準備状況を不安視する問いもあった。担当者は、各区に4、5カ所設ける検査会場について、詳細を「調整している」と述べるにとどめた。

 県議側からはほかに、広島市の飲食店への営業時間の短縮要請の緩和と並行しての大規模検査に「二兎(と)を追う者は一兎をも得ずになりかねない」と指摘が出た。30〜50人の死者を防ぐとする県の試算を基に「この規模の効果があるならやってしかるべきだ」と評価する声もあった。委員長を除く補正予算案の採決では1人が退席し、残る9人が賛成した。

 補正予算案を巡っては、県議会内で賛否両論が渦巻いていた。自民議連はこの日の湯崎知事の説明を受けて支持を固めた。ただ、経済対策の付帯決議を提案。飲食店の取引先や生産者、ホテル・旅館、観光施設、土産物店、交通事業者が厳しい経営状況に陥っているとして「積極的な対策」を求める。民主県政会(14人)、公明党議員団(6人)も賛成する見込みだ。

 一方、自民党広志会・つばさ(7人)は費用対効果などを理由に、大規模検査の経費を除く減額修正案を提出する。

 県によると、2月2日までの1週間の新規感染者数(人口10万人当たり)は広島市7・5人、県6・3人で、いずれも県の警戒基準値の4人を上回っている。1月20日までの1週間の感染経路不明者の割合は、県全体の36・5%に対して、広島市は46・4%だった。(宮野史康) 


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