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参院広島再選挙 与党、負のイメージ払拭へ 野党、2月中に候補者固め

2021/2/5 23:10

 参院広島選挙区の再選挙(4月8日告示、25日投開票)へ、与野党が候補者擁立を柱とする選挙態勢づくりへピッチを上げている。2019年7月の参院選で自民党公認を得て初当選しながら、大規模買収事件で公選法違反罪が確定して当選無効となった河井案里元参院議員(47)の1議席を争う。各党の思惑や準備状況を整理した。

 自民党にとって再選挙は大規模買収事件で離党した案里氏の「後任」を選ぶ戦いとなる。案里氏が検察当局に逮捕される直前の昨年6月まで所属した党広島県連は、「政治とカネ」の負のイメージを拭い去れる候補者の擁立を目指している。

 「県連へ厳しい意見がある。信頼回復と県連改革をできる人を選びたい」。党県連の宇田伸幹事長は、求める人物像をこう説く。

 今月8日に広島市中区で開く選挙対策委員会で選考方法を詰める。告示が2カ月後に迫っており、時間がないとして公募は見送る見通し。複数の関係者によると、党県連幹部が意中の人物に接触しているという。

 自民党は19年の参院選広島選挙区で、新人の案里氏と落選した現職の溝手顕正氏の2人で計56万6054票を得た。投票総数の5割超を占めている。党県連内では、大規模買収事件への批判や菅政権に対する逆風が高まっている現状でも「勝算は十分にある」(幹部)との見方が強い。

 党本部も同じ見立てとされる。再選挙と同日に投開票される補選の衆院北海道2区は「不戦敗」を決め、参院長野選挙区は苦戦が伝えられている。広島の再選挙は何としても勝利したい―。二階俊博幹事長は5日、党本部で党県連幹部に「しっかり戦って勝つように」と指示したという。

 ただ、党県連にはもう一つ難題がある。公明党県本部との関係だ。党本部間の合意で年内にある次の衆院選では、大規模買収事件で自民党を離れた河井克行被告が現職を務めている衆院広島3区を、公明党に譲らざるを得なくなった。

 「再選挙は自民党が結束して頑張るのが筋だ」とベテランの党県議たちは息巻く。再選挙での自公共闘の行方も今後、焦点になる。(樋口浩二)

 立憲民主党広島県連は案里氏の辞職を受けて4日にインターネット上で緊急の役員会を開き、候補者を擁立する方針を確認した。役員でつくる選考委員会を来週にも発足させ、今月中に候補者を固めると描く。

 党県連内には当初、再選挙での候補者擁立への慎重論があった。候補者が当選した場合、19年の参院選広島選挙区で再選した現職で党県連代表代行の森本真治氏(47)とともに、25年に改選を迎えるためだ。2議席を争う広島選挙区で、現職2人をどう処遇するかの調整が必要となってくる。

 それでも擁立へかじを切ったのは、大規模買収事件で全国から注目される再選挙に「野党第1党として、候補者を出さない選択肢はない」(複数の党関係者)との自負からだ。緊急の役員会では、森本氏も「覚悟を決めて勝つ選挙をやる」と発言し、士気を高めた。再選挙で勝った場合の25年の対応は未定としている。

 選挙戦では「幅広く大きな結集」を目指す。党県連の福知基弘幹事長は「多くの有権者、政党、連合広島を中心とする各団体の応援をもらえる人物を立てる」と意気込む。クリーンな政治を取り戻す選挙と位置付け、「政治とカネ」を問題視する自民党支援者たちも取り込みたい考えだ。

 複数の関係者によると、人選に動いているのは党県連だけではない。党本部も本腰を入れ、多様なルートで当たっているという。

 19年の参院選広島選挙区で新人の高見篤己氏を立てた共産党県委員会は、野党統一候補に意欲を示している。森本氏と高見氏の得票を合わせると40万678票となる。社民党県連合も議論に加わる構えだ。

 日本維新の会の県支部に当たる広島維新の会は、独自の候補者の擁立を検討している。(宮野史康)


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