地域ニュース

スカート?スラックス? 制服選択制導入相次ぐ 広島県北3市の市立中

2021/2/10 20:05
ジャージーをはいて自転車で登校する甲奴中の生徒

ジャージーをはいて自転車で登校する甲奴中の生徒

 広島県北3市の市立中で、制服のスカートとスラックスの選択制を導入する学校が増えている。自転車通学の生徒の防寒や学校生活での機能性を重視したり、本人の好みを尊重したり。各校が身だしなみや服装などを定めた「生徒指導規定」の見直しのタイミングもきっかけになっている。

 生徒の大半が自転車で登校するという甲奴中(三次市甲奴町)。冬は、ほとんどの女子生徒がスカートの下にジャージーを着用して通う。砂走勝美校長は「スカートに限定するのはおかしい」と、昨秋のPTA役員会でスラックスとの選択制について説明。生徒会の新役員からも賛同を得て、今春から取り入れる。

 生徒会長の2年竹田実希さん(14)は「スカートだと寒いし、掃除の時に裾が床に着いて気になる。スラックスの方が動きやすい」と歓迎する。

 甲田中(安芸高田市甲田町)も4月から選べるようにする。生徒指導規定を見直す中で、本人の好みを尊重しようと踏み切った。県内の高校に広がっている状況も考慮したという。同校によると、寒さ対策になると在校生や保護者に好評。庄原市内でも気候に応じて使い分けられるように、昨春から段階的に導入している学校がある。

 昨年度から規定の見直しをしてきた塩町中(三次市大田幸町)の角浜慶司校長は「社会の流れで、過度な性による区別はふさわしくなく、選べるのは大事」と強調。保護者の要望を受け、今春から選択制を始める。「多様性を考えるきっかけにもなる」と教育面の効果も期待している。県北では他にも、来春の導入に向けて検討する学校がある。

 1997年に防寒用として女子用スラックスの販売を始めた菅公学生服(岡山市北区)によると、雪の多い北海道や長野県で採用が広がり、2014年には全国で中高約450校が同社のスラックスを採用した。文部科学省が性的少数者の児童生徒への配慮を求める通知を出した15年ごろから増加傾向に拍車が掛かり、20年3月には約千校になった。広島県内でも検討中を含め、採用する学校数は伸びているという。(小山顕)

【関連記事】

高校制服、自分らしく 広島市内、スラックス女子や共学化も機に

「頭髪の自由」まだまだ壁 ツーブロック禁止や地毛証明も

性差少ない制服作りに力 シェア7割の岡山

ブラック校則、誰のため? 多様性認め、子どもの声尊重を

生徒自ら校則見直し、寄り道・スマホなぜ禁止 安田女子中高

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧

  • 広響、2カ月ぶり観客魅了 広島、定演に500人

     広島交響楽団の第408回定期演奏会が10日、広島市中区の広島文化学園HBGホールであった。広島県の新型コロナウイルス集中対策を受け、昨年12月から公演の中止や無観客開催を続けて以降、市内で約2カ月ぶ...

  • 広島県、3年連続1兆円台 21年度予算案、デジタル化推進

     広島県は10日、2021年度当初予算案を発表した。一般会計は1兆938億4千万円。20年度と比べて0・3%の微増となり、3年続けて1兆円台に乗った。新型コロナウイルス対策が最優先とした上で、次代の県...

  • 輝く霜、凍える朝 広島県内各地で氷点下

     広島県内各地は10日午前、上空に流れ込んだ寒気や放射冷却の影響で厳しい冷え込みとなった。19観測地点のうち、呉市や竹原市などを除く14地点で最低気温が氷点下を記録した。

  • 神楽後押し、アニメ動画 北広島のNPO人気演目を紹介

     新型コロナウイルス感染拡大の影響で披露する場が減っている地域の神楽を後押ししようと、広島県北広島町のNPO法人広島神楽芸術研究所は、人気演目のストーリーを紹介するアニメーション動画を制作した。11日...

  • 医療用ガウン500着手作り 昨夏から福山の施設や住民

     福山市郷分町の高齢者施設「桜の里」が、手作りで簡易医療用ガウンを作って医療機関などに寄付する活動に取り組んでいる。新型コロナウイルスに立ち向かう医療機関を支えるのが目的で、共感した地域の住民や団体に...