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ヒバクシャ医療次世代へ、長崎・福島と連携確認 HICARE30年、オンラインで記念シンポ

2021/2/11 21:05
HICAREの今後の役割などについてオンラインで意見を交わす参加者たち

HICAREの今後の役割などについてオンラインで意見を交わす参加者たち

 広島県や広島大など県内10機関でつくる放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)は11日、設立30年を記念するシンポジウムをオンラインで開いた。被爆地広島の知見を「世界のヒバクシャ」の医療に役立ててもらおうと活動してきた歩みを回顧。次世代への継承や、同じ被爆地の長崎、東京電力福島第1原発事故のあった福島との連携の重要性を確かめた。

 HICAREは1991年4月に設立され、チェルノブイリ原発事故の被災地域で活動する医師たち37カ国・地域の768人を広島に招き、医療研修を実施してきた。この日は構成機関の研究者たち7人が今後の役割について意見を交わした。

 放射線影響研究所(広島市南区)の児玉和紀・業務執行理事は、HICAREが次世代の育成のため、3年前に始めた高校での出前講座を紹介。広島大生を国際原子力機関(IAEA)にインターンとして派遣する事業も紹介し「被曝医療や国際貢献を担う若者が出てほしい」と述べた。

 広島大原爆放射線医科学研究所(同)の田代聡所長は、原爆被爆者の医療に関わる資料の経年劣化が進んでいるとし、HICAREとして保存対策を進めることを提案。長崎、福島の研究者から、被曝医療に関する研究や資料の保存の面で連携強化を期待する声も上がった。

 新型コロナウイルスの感染拡大で本年度の研修受け入れが中止になる中、中国新聞社の今中亘特別顧問はオンラインを活用するなどして役割を果たしていく必要性を指摘した。約150人が視聴した。(水川恭輔) 

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