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1年で3000本販売の「浄酎」、広島県神石高原盛り上げ 窯元らとコラボ商品開発
2021/2/13 21:43
広島県神石高原町を拠点に造るオリジナルの酒「浄酎(じょうちゅう)」が発売から1年を迎え、地元の新たな名物として広がりをみせている。製造するナオライ(呉市)は好調な販売を拡大させつつ、町内の窯元たちとコラボしたセット商品も開発。ウイスキーやワインのように長期保管できるため、熟成所の設置などを構想する。
浄酎は純米酒から水分をとばしアルコールを抽出して造る。日本酒の持つコメの香りを保ちつつ、アルコール度数は41度と高い。長期保管しても品質が落ちないのも特長だ。昨年2月に発売し、この1年でインターネットを中心に約3千本を売り上げた。アジアやアフリカへのテスト販売も始め、海外販路も切り開いている。
三宅紘一郎社長(37)は、商品のテーマに「地域を醸す」を掲げ、浄酎の製造販売を通して町内の地域振興にもつなげたいと考える。これに共感したのが、同町古川の農業「TANABE FARM(タナベファーム)」の田辺真三社長(50)と同町時安の窯元「香神窯」の香山善弘代表(56)だ。タナベファームは原料の有機米が育つ土を提供し、香神窯では専用のぐい飲みを製作した。浄酎とセット販売を計画している。
三宅社長は今後、タナベファーム近くへの熟成所の設置や町内でのバーのオープン、町内産蜂蜜をブレンドした新商品などの展開も描く。「酒を通した人との深いつながりを目標とし、手応えを感じる。ぐい飲みで浄酎を飲み、土から米、酒につながる物語を感じてほしい」と話す。
浄酎は、ナオライのホームページから購入できる。(川村正治)
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