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島根県内ランナーに動揺広がる 知事が聖火リレー中止検討 「寂しい」「感染者少ないのになぜ率先」

2021/2/17 21:09

 丸山達也知事が島根県内で5月にある東京五輪聖火リレーの中止を検討すると表明した17日、県内のランナーからは残念がる声が相次いだ。理由に国や東京都の新型コロナウイルス対策の不備を上げた丸山知事に対し、感染拡大を踏まえた判断として理解を示す声もあった。

 聖火リレーは5月15、16日に計14市町村で予定し、170人のランナーが準備する。昨年3月に五輪の延期が決まった時に続く2度目の「危機」だけに、驚きや動揺が広がった。川本町の保育士、佐々木成美さん(31)は「2人の子どもに見せてあげたいと楽しみにしていた。中止になれば寂しい」と言葉少なだった。

 浜田市の会社社長斎藤憲嗣さん(48)は「感染者の少ない島根県が率先して中止にするのは理解できない」と疑問視。ほかのランナーからも中止を検討した経緯などの十分な説明と、多様な意見の集約を求める声が相次いだ。

 五輪種目のホッケーが盛んな奥出雲町は、インドのホッケーチームの合宿招致も目指している。町体育協会理事長でランナーも務める佐伯君雄さん(67)は「突然で驚いた。五輪開催は子どもたちの夢であり、ホッケーで町も盛り上がる。開催を信じて待ちたい」と開催を願った。

 一方、飲食店経営の雲南市の村松憲さん(73)は新型コロナの影響で今年、売り上げが前年の約2割にとどまる現状に苦慮。感染拡大地域ではない県内では補償がなく「知事の判断も理解できる」。「誰のせいでもない。コロナが早く落ち着いて走れる日を願い、準備だけはしたい」とした。

 ▽突然の表明に県内の首長から賛否 「問題提起」理解示す声も

 聖火リレーの中止検討を巡り、県内の首長からは丸山達也知事が感染拡大地域ではない地方の経済対策に問題提起をしたと理解を示す声があった一方、「突然の表明だった」として批判も出た。1カ月程度とした最終判断では十分な協議を求める声が相次ぎ、会場となる14市町村や実行委員会メンバーたち関係者との調整、協議の進め方が注目される。

 浜田市の久保田章市市長は「知事が一番言いたかったのは、新型コロナ対策は地方のこともよく考えてほしいという点」とし、緊急事態宣言の対象以外でも対策を求める表明に理解を示した。リレーの出発地である津和野町の下森博之町長も「公平な経済対策をもっとやってほしいという点は同感」と賛同。同時に「準備をしてきた自治体や、聖火ランナーにも思いがあることに配慮し、十分に理解を得られる判断をしてほしい」と求めた。

 一方、松江市の松浦正敬市長は、事前に何も知らされていなかったとして「(市町村など)関係者の意見を聞かず、中止にかかる発言をされたことはいかがなものかと思う」とコメントを発表。情報がなく、今後の対応を市として早急に検討する考えを示した。

 丸山知事は17日の東京五輪聖火リレーの県実行委員会で中止検討を表明した。出席した県体育協会の安井克久専務理事は、コメントする立場にないとして「知事の判断を待ちたい」と述べるにとどめた。県市長会や県町村会は今後、各自治体の意見集約をし、対応を協議する方針という。 


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