地域ニュース
戸惑い・喜び卒業式 中国地方、マスク着用や在校生不在(2020年3月1日掲載)
中国地方の多くの高校が1日、卒業式を迎えた。新型コロナウイルスへの感染が全国で広がり、安倍晋三首相が一斉休校を要請する中、生徒や保護者にマスク着用を求めたり、来賓や在校生の出席を取りやめたり、各校の式は例年と様変わりした。生徒たちは戸惑いながらも晴れの日を迎えた喜びをかみしめた。
出席者を原則、卒業生と保護者、教職員とする教育委員会の通知が先月27日に出た広島県。海田町の海田高は午前10時からの全日制課程の式で、来賓19人と在校生の2年生の出席を取りやめた。入場曲などを奏でる吹奏楽部、音響係の放送部の参加も見送った。
教職員と卒業生約300人は全員がマスクを着用。保護者席もマスク姿で埋まった。冨永六郎校長は式辞で「高校生活を締めくくる大切な行事。例年通りできないか悩んだ」としつつ、感染予防に理解を求めた。
来賓の祝辞や生徒の合唱がなく、式は通常より約20分短い1時間20分で終了。卒業生の広林萌花さん(18)は「いつもより寂しい式になったけど、開いてくれたことがうれしい」。馬久地紗伽さん(18)は「将来、これもいい思い出と話せたら」と前を向いた。
福山市立福山高も来賓や在校生が参加しない式で192人が巣立った。岡崎有紗さん(18)は「笑顔で友達と門出を喜び合えてほっとした。部活の後輩たちとも別れのあいさつをしたかった」と惜しんだ。高田芳幸校長は「異例の事態だったが、なんとか開催できた」と述べた。
岩国市の岩国高は在校生や吹奏楽部が不参加。保護者や教職員たちが温かい拍手で門出を祝った。川辺幸史さん(18)は「仲の良い後輩は来られなかったが、親には成長した姿を見せられた」とほほ笑んだ。山口県田布施町の田布施農工高は例年、卒業生一人一人の名前を呼ぶが、今年は各科の名前にとどめた。
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