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湯田温泉、宿泊など中止2万人 新型肺炎が打撃、歓送迎会取りやめも(2020年3月4日掲載)

2020/3/4 13:59
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で予約キャンセルが相次ぐ湯田温泉の旅館「西の雅 常盤」(撮影・山下悟史)

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で予約キャンセルが相次ぐ湯田温泉の旅館「西の雅 常盤」(撮影・山下悟史)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、山口県内有数の温泉街である山口市の湯田温泉の旅館やホテルでは予約のキャンセルが2万人に上っている。春の歓送迎会シーズンと重なり、周辺の飲食店でも予約取りやめが続き、温泉街に打撃を与えている。

 約250人が宿泊できる旅館「西の雅 常盤」では2日現在、2〜6月に宿泊や宴会で利用する予定だった約3700人が新型コロナウイルスを懸念し予約を取り消した。損失は約3500万円に上り、理由が明らかでないインターネット予約も含めるとさらに膨らむ。

 春休みの旅行などでかき入れ時の3月は例年5千人以上の利用があるが、ことしは約2千人にとどまる見通し。同旅館では消毒液をフロントなどに設置し対策をアピール。宮川力会長は「こんなにキャンセルが出たのは初めて。厳しい状況をどう乗り切るか頭の痛い状況が続く」と漏らす。

 湯田温泉旅館協同組合によると、安倍晋三首相が一斉休校の要請を出して以降、組合加盟のホテルや旅館の全体のキャンセル数は2万人に及ぶ。吉本康治事務局長は「幸い県内で感染は確認されていないが、このままでは市全体にも悪影響が及んでしまう。誘致策を考えなければ」と危機感を募らせる。

 温泉街の飲食店や居酒屋からも悲鳴が上がる。炉端焼き店「磯くら」と焼き鳥店「串蔵」では20〜40人規模の宴会でキャンセルが相次ぎ個人客も減っている。両店舗を営む瀬川博行社長は「非常に痛手。このままでは経済が止まってしまう」と頭を抱える。両店では入店前にマスクを外してもらったり、最初に手を拭いたおしぼりをすぐに交換したりして対応している。(中川晃平、門脇正樹) 

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