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花業界「大ダメージ」 卒業式や歓送迎会、新型コロナで相次ぎ中止(2020年3月6日掲載)

2020/3/6 22:22
市場の花き棟に並ぶスイートピーなど(広島市西区)

市場の花き棟に並ぶスイートピーなど(広島市西区)

 新型コロナウイルスが花業界にも影を落としている。卒業式の会場を飾ったり歓送迎会で主役に贈られたりするなど年間で最も売れる時期ながら、相次ぐ中止や規模縮小で販売機会を失っている。関係者は落胆を隠せないでいる。

 ▽書き入れ時 期待できず

 「大ダメージです」。広島市中央卸売市場(西区)の荷受会社、花満(同)の井上博英執行役員営業副本部長は肩を落とす。この時季の切り花約80品目の相場単価は例年より約2割安く、スイートピーやチューリップ、ラナンキュラスなどは半値。「需要がしぼんでいるからだ」と説明する。

 一方で、例年を上回る入荷量がある。九州や四国の花が、感染者の多い関東や関西を避け、近郊の広島に届く傾向にあるという。「本来なら小中学校の卒業式や卒園式で売れる時期。今年は期待できない」と漏らす。

 販売店も、日持ちしない切り花の仕入れに慎重になっている。花店「はな平」(中区)を経営する平寛社長は「大きなイベントほど中止になり、花もキャンセルされた。バレンタインから卒入学式、歓送迎会と年間売り上げのかなりを占める期間だが、見込みが立たない」と吐露。「必要な消毒液も手に入りにくい状況で、花を買う雰囲気にはならないのだろう」とみる。他のイベントや結婚式の中止や延期も響いている。

 生産者も苦しい。生産者団体の広島県花卉(かき)園芸農業協同組合(西区)の田中明組合長は「需要期の売り上げで冬場の燃料代の回収を見込む人もいる。早く収束してほしい」と願う。(新本恭子)

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