地域ニュース

「カキ生産量日本一」でもカキ小屋なく… 広島県呉市 生産者が開設へ試験販売

2021/2/28 17:46
カキ小屋開設に向け、呉ポートピアパークで焼きがきを試験販売する生産者たち

カキ小屋開設に向け、呉ポートピアパークで焼きがきを試験販売する生産者たち

 新鮮な殻付きカキなどを客が直接焼いて食べられるカキ小屋が、「カキ生産量日本一」の呉市に根付いていない現状を変えようと、地元の生産者が開設に向けて動きだした。週末に焼きがきを試験販売しながら、客にアンケートを重ねる。観光客のニーズを掘り起こせるかが成否の鍵になりそうだ。

 冬〜春のシーズンに常設のカキ小屋を目指すのは、市内8社が加盟する呉産かき振興協議会。来年2月までの開業が目標だ。農林水産省が発表している直近の2018年の統計で、呉市はカキのむき身生産量で全国トップ。協議会は「カキのまち呉をアピールする拠点がぜひ欲しい」とする。

 市内では、飲食店運営のひろしまO・Rシステム(広島市中区)が天応大浜の呉ポートピアパークに開設した時期があったという。同社は、県が民間と協力し、10年度から各地にカキ小屋を展開する「ひろしまオイスターロード協議会」の事務局も務める。呉のカキ小屋は18年の西日本豪雨後、パークが災害復旧の拠点に使われたため閉店。その後、同社は「豪雨前から採算が厳しかった」と再開を見送った。

 オイスターロードの会員企業は現在、広島、福山、尾道の3市に計6店のカキ小屋を構える。ある業者は、呉への出店の難しさについて「大産地なのがかえってネック。知り合いからカキを無料でもらう住民もいて、希少感が薄い」と明かす。

 採算の確保へ、呉産かき振興協議会は観光客の呼び込みに力を入れる考えだ。メンバーは2月、呉ポートピアパークで焼きがき(3個500円)の試験販売をしながら、設置場所や提供するメニューの選定へアンケートを始めた。JR呉駅や大和ミュージアム、入船山公園などの周辺を候補に選択式で尋ねるなどの内容。試験販売は3月14日までの土日曜、午前10時〜午後3時に行う。

 田中耕三事務局長は「試験販売の売り上げやアンケートを分析し、事業計画を具体化する。新たな観光スポットとなるカキ小屋をつくりたい」と力を込める。(東谷和平)

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧