地域ニュース
新型コロナ、広島で初の感染確認 安佐南区の30代男性、4医療機関計8回受診(2020年3月7日掲載)
広島市は7日、安佐南区の30代の自営業男性が新型コロナウイルスに感染していると確認したと発表した。広島県内での感染者の確認は初めて。市によると男性の容体は安定し、重症化していない。男性は2月上旬にせきの症状が出た後、今月5日までに市内4カ所の医療機関を計8回にわたって受診していた。
男性は、発症前の14日以内に海外渡航歴はなく、ライブハウスなど国内で感染が確認された場所も訪れたことはないと説明。感染経路は特定できていない。松井一実市長は市役所で緊急の記者会見に臨み「必要な情報は正確に提供する。これまでの予防対策を徹底してほしい」と市民に冷静な対応を求めた。
市などによると、男性はせきや発熱の症状を訴え、2月15日に安佐南区の医療機関Aを最初に受診した。その後も、16、20日に医療機関A▽22、28日に中区の医療機関B▽3月3日に安佐南区の医療機関C▽4日に医療機関B▽5日に南区の医療機関D―を訪れた。
医療機関Dが新型コロナウイルスの感染疑いがあるとして検体を採取した結果、6日夜に陽性が判明。7日に感染症の指定医療機関、舟入市民病院(中区)に入院した。
市は現段階で把握する男性の濃厚接触者として、同居する妻と子ども2人、職場の同僚3人の計6人を挙げた。この日の検査で全員の陰性を確認したという。
4医療機関では「感染を防ぐ対策が適切だった」として、医師や看護師たちは濃厚接触者に当たらないとした。このうち、男性と接触した2人は検査を進めている。また、男性と同時期に来院していたほかの患者たちについても同様の理由などで「現段階では、濃厚接触者に当たらないとみている」とし、医療機関名は公表しなかった。
男性は不特定多数の人と接触する職種ではなく、発症後はマスクを着けていたという。1月末には家族で広島市外の県内にある大型商業施設を2回、訪れていた。市は引き続き、男性の行動歴などを調べる。
中国地方5県の在住者で感染が確認されたのは、4日公表された下関市の40代の会社員男性と、その妻の40代女性、10歳未満の小学生の子ども1人▽6日発表の倉敷市の60代の会社員男性―に続き5人目となる。(久保田剛)
▽広島知事、対策徹底訴え
広島県内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されたのを受け、湯崎英彦知事は7日、県内が「発生早期」の段階に入ったとの認識を示した。県庁であった県特別警戒本部の本部員会議の終了後に述べた。
風邪の症状や37・5度以上の発熱が4日以上続く場合、感染拡大を防ぐため、保健所など最寄りの電話相談窓口へ「必ず連絡し、指示に従ってほしい」と県民に呼び掛けた。必要に応じて県内18医療機関の「帰国者・接触者外来」を受診しウイルス検査を受ける。
同時に、手洗いやせきエチケット、時差出勤などの感染対策の徹底を促した。「県や市町などの情報をしっかり確認して、冷静に対応してほしい」と求めた。(岡田浩平)
広島市の新型肺炎 家族ら6人は陰性と松井市長会見の動画はこちら
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