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府中市議会、市民・報道機関の傍聴を禁止 新型コロナ(2020年3月9日掲載)

2020/3/9 22:55
傍聴を禁止して開いた府中市議会の予算特別委員会。傍聴席には、ケーブルテレビのスタッフだけ入ることを認めた

傍聴を禁止して開いた府中市議会の予算特別委員会。傍聴席には、ケーブルテレビのスタッフだけ入ることを認めた

 新型コロナウイルスの感染者が広島県内で初めて確認されたことを受け、府中市議会は9日、全ての委員会と本会議について報道機関の現場取材と市民の傍聴を禁止した。「感染拡大防止のため」とし、当面は定例会最終日の18日まで。状況に応じ延長する。動画投稿サイト「ユーチューブ」へ配信するケーブルテレビ関係者の傍聴だけ認めた。

 9日は本会議場で予算特別委員会の総括質疑を開催。従来は無制限だった市議の質問時間を1人40分以内に縮めた。傍聴者がいない中、委員6人が市内の大型商業施設の一部スペースの活用計画などを問うた。

 ユーチューブは生中継と録画で視聴できる。一方で高齢者を中心にネット環境が整っていなかったり、高速回線が利用できなかったりする地域もある。

 市議会運営委員会は6日、県内で感染者が確認された場合に全ての議会傍聴を禁止すると決めたが、会議規則などで事前に定めてはいなかった。加納孝彦議運委員長は「不要な感染拡大を抑え、対応が遅きに失しないよう判断した。(ユーチューブで)情報の担保はできている」と話す。

 環太平洋大の林紀行准教授(政治学)は「市民の知る権利を侵害しかねない行為だ。本来は法的根拠に基づいて判断すべき事案であり、制限するなら代替手段を用意、周知しなければならない」としている。(野平慧一) 

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