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弾圧の銃声「自宅でも」 ミャンマークーデター1カ月 広島の企業駐在員語る

2021/3/1 22:49

スー・チー氏の解放への協力を求めてヤンゴンの米大使館前に集まった市民(2月22日、山田所長提供)

 ミャンマー国軍によるクーデター発生から1日で1カ月。現地に駐在する広島県内の企業の2人が中国新聞のオンライン取材に応じ、多数の死傷者が出た抗議デモの様子を語った。混乱の長期化でビジネスや生活への影響も出始めている。

 「午前10時ごろにはヤンゴン市内の自宅でも銃声が聞こえてきた」。総合建設コンサルタントの復建調査設計(広島市東区)ヤンゴン事務所の山田義満所長(61)は、2月28日のデモを振り返った。治安当局による銃撃で国内各地の少なくとも18人が死亡。ヤンゴンでも死者が出た。

 「徐々に軍政側の強硬なやり方が目に付くようになった」と山田所長。1日朝の出勤時には、道路にがれきやコンクリートブロックで簡易なバリケードが築かれているのを目にした。

 クーデター後のミャンマーは当初、市民が職場を放棄してクーデターに抗議する「不服従運動」が比較的平和に続いた。第2の都市マンダレーに駐在する物流サービスのエムケー(東広島市)の松川和樹さん(26)は2月中旬、アウン・サン・スー・チー氏の名前を冠した道路の前で武装した警察とデモ隊を見たが暴動には発展しなかった。「平和的な抗議でも軍政への怒りは伝わってきた」と話す。

 1997年から駐在する山田所長によると、過去の反政府デモは学生や僧侶が中心だった。今回は教員や政府機関の職員も参加し「社会全体に広がっている」のが特徴という。数百万人が参加した2月22日のゼネストを契機に不服従運動が広がり、軍政側も強硬姿勢に転じたとみられる。

 夜中はインターネットがつながらないなど日常生活への支障は続く。民間の金融機関では職員が抗議のために職場を離れ、店舗の閉鎖なども拡大。ビジネスや給与払いにも影響が出た。山田所長は事務所にあったドルを現地通貨に両替し、スタッフに現金で支給するつもりだ。

 米国や欧州連合(EU)が追加制裁を検討するなど軍政に対する国際的な圧力は高まっている。山田所長は「今後の事業展開に支障が出るかもしれない」と懸念を強める。(加田智之)


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