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新型コロナ、4月の地方選に影響 中国地方、集会中止や投票所の感染防止策(2020年3月16日掲載)

2020/3/16 23:01

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、中国地方で4月にある地方選に影響が広がっている。鳥取を除く4県で計13の市長選や議員選が予定され、立候補予定者は集会を中止するなど戦略の見直しを急ぐ。各選管は投票所の消毒液確保など感染防止策に追われる。異例の選挙戦を前に、関係者は投票率の低下に危機感を募らせている。

 4月12日に市長、広島県議補選、市議補選のトリプル選を控える安芸高田市。市長選は無投票の公算が大きいが、残る2選挙は少数激戦が予想される。うち県議補選の新人は、今月28日の総決起大会の中止を決めた。陣営幹部は「まだ感染が広がっている現状ではやむを得ない。告示後の街宣活動に力を入れる」。もう1人の新人の陣営も7日にあった事務所開きを神事のみに縮小した。

 投開票日が最も早い福山市議選では、告示日の29日の出陣式を見合わせる陣営が出始めた。あいさつ回りで握手を控える現職や新人もいる。笠岡市議選の新人は2〜15日に後援会事務所を閉め、玄関付近に公約などを書いたパンフレットを置いていた。

 一定の統一行動を取るのは三次市議会。会派代表者会議で、市議選に臨む現職は屋内の集会開催を自粛すると申し合わせた。「個人に任せよう」という意見はあったが、感染リスクを排除するために判断した。

 一方、島根県川本町議選では、立候補予定者たちが支援者を集めた会合を予定通り開くなど、目立った影響はない。現職の1人は「危機管理がしっかりしているとの印象を有権者に持ってもらうためにも、県内で感染者が確認された場合は対策を取る」と明かす。

 投開票準備に当たる選管は頭を悩ませる。福山市選管は、各投票所に職員や立会人用のマスクを配備。下松市選管は投票所に置く手の消毒液が足りず、確保を急ぐ。有権者には鉛筆の持参や期日前投票を呼び掛ける。安芸高田市選管は、投票所の混雑時に、待っている人の間隔を開けるようにする。

 各地の立候補予定者、選管ともに懸念するのが投票率だ。福山市議選は2016年の前回選が44・69%と戦後最低で、今回は市選管による投票率を高めるための啓発行事が中止となった。三次市議選で準備する現職は「告示後の個人演説会ができないと、政策を訴える機会が減る。選挙に対する関心が薄れないか心配だ」と語った。 

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