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通信制西高で最後の卒業式 「支え忘れない」 広島
2021/3/7 21:03
通信制の広島県立西高(広島市中区)で7日、最後の卒業式と閉校式があった。1948年に開校して以来、働く人たちに学びの機会を提供し、近年は大人数の学校になじみにくい若者たちが通った。6512人を送り出し、3月末で73年の歴史に幕を閉じる。
最後に巣立ったのは10〜40歳代の110人。体育館であった式で、クラス代表の11人が卒業証書を受け取った。卒業生を代表し、杉本莉斗さん(21)=北広島町=が「自分の成長を感じる高校生活を送れた。生徒一同、たくさんの支えを忘れない」と述べた。閉校のため細川洋校長が平川理恵県教育長に校旗を返納した。
式の後は校門前で、卒業生と同窓生たちが設置した記念碑を細川校長や同窓会の山住英隆会長(70)=安佐南区=が除幕した。校訓の「自己実現」の文字や校歌の楽譜が刻まれている。
広島都市圏の定時制と通信制の公立高の再編に伴い、2020年度に在籍していた生徒208人のうち、50人程度は統合先の市立広島みらい創生高(中区)に移る。その一人、木原竜希さん(20)=庄原市=は「歴史ある西高の一員として学べ、光栄だった。お世話になった先生や仲間を思い出しながら、次のステップで頑張りたい」と話した。
西高は鯉城高通信教育部として設置され、国泰寺高通信制を経て91年に独立した。統合決定で、17年を最後に生徒募集を停止した。(赤江裕紀)
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