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ドローン活用、多分野に 広島県東部、火災の火元特定や古墳調査

2021/3/7 21:03
前方後円墳とみられる場所を空撮する沢田准教授(右)たち

前方後円墳とみられる場所を空撮する沢田准教授(右)たち

 小型無人機ドローンをまちづくりや防災などさまざまな分野で活用する動きが広島県東部で広がっている。広島、岡山両県の6市2町でつくる備後圏域連携協議会は、新型コロナウイルス禍の「新たな日常」に対応する非接触型ツールとしての活躍も期待できるとして、さらに活用を後押しする。

 福山地区消防組合は、ドローン製造のエールリンクス(府中市)と災害時のドローン活用に向けた連携協定を昨年1月に結び、実証実験を重ねている。ことし1月は山火事を想定し、赤外線カメラを搭載したドローンで茂みの向こうの火元を特定する訓練をした。

▽操作技術学ぶカリキュラム設ける大学も

 熱源に見立てた湯入りのやかんを見つけ、映像で確認しながら消防隊員が放水する手順を確認。同組合の曽根康太警防課長は「人が踏み入れられない現場の確認や被災者の救助などに生かせる」と期待する。

 地域の文化財調査にドローンを生かす動きもある。福山市神辺町の歴史愛好家たちが1月末、同町で2019年に見つけた前方後円墳とみられる一帯の上空にドローンを飛ばし、搭載カメラで撮影した。

 「御領の古代ロマンを蘇(よみがえ)らせる会」代表の端本てる子代表(55)は「ドローンなら古墳群を傷つけずに済み、規模や形状を効率良く把握できる」と強調する。調査には、福山市立大都市経営学部の沢田結基准教授(自然地理学)たちも協力した。今後、衛星利用測位システム(GPS)測量で得たデータも生かし、詳細を調べる。

 県東部では、県ドローン協会(福山市)や福山市内の企業などでつくる瀬戸内ドローン推進協議会が圏域内を中心に、操縦講習や体験会などを開催。福山大は20年度から一般教養科目にドローンの基礎知識や操縦技術などを学ぶカリキュラムを設けるなど人材育成も活発だ。

 こうした中、備後圏域連携協議会は21年度、さらに利用を広げるため、飛行手順や練習場所を紹介するコーナー「びんごドローンフライトガイダンス」(仮称)をネット上に開設。コロナ禍の中、宅配や物資の輸送、インフラの点検、行方不明者の捜索などでも活用が広がる可能性があるとみて、導入に向けた企業の実証実験もサポートする。(湯浅梨奈、滝尾明日香、門戸隆彦)


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