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「ウサギ島」でウサギ半減、広島県大久野島 環境省調査、観光客の餌やり減少影響か

2021/3/12 20:58
大久野島の広場で観光客から餌をもらうウサギ(9日)

大久野島の広場で観光客から餌をもらうウサギ(9日)

 竹原市忠海町の大久野島のウサギの個体数が現在、推計で500〜600匹となり、ピークとみられる3年前の推計千匹に比べ、ほぼ半減したことが12日、島を所管する環境省の調査で分かった。新型コロナウイルスの影響で観光客が減り、餌やりも減ったことが要因との見方もある。

 環境省大久野島ビジターセンターの職員が2020年6月〜21年1月に計4回、島内全域の道路や山道から目視して調べた。結果は、20年6月に584匹▽同7月に602匹▽21年1月に509匹と475匹だった。

 前回、18年6〜7月に同じく4回行った調査では、879〜921匹を目視しており、推計で千匹まで増えているとされた。島のウサギの生態に詳しい森林総合研究所(茨城県つくば市)非常勤研究員の山田文雄さん(68)は「観光客の餌やりが減ったことで、繁殖力が抑制されたのではないか」とみる。

 環境省広島事務所(広島市中区)の山崎貴之自然保護官は、自生植物を求めて目視しにくい山中に生活圏が移った可能性なども否定できないとしつつ、全体として「個体数は減っている」と説明。一方で「前回調査時は『密』な状態。病気の広がりやけがのリスクを考えると、健全とは言いがたかった」とする。

 同島は近年「ウサギ島」として脚光を浴び、17年には国内外から過去最多の40万7千人が訪れた。餌やりなどウサギの扱いに共通のルールがないのは課題とされ、環境省が市民とワークショップを開くなどして対応を検討している。(渡部公揮) 


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