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1600万年前のセイウチ類、国内初確認 島根県邑南町で下顎の化石

2021/3/18 22:13
国内で初めて確認された「ネオテリウム」の化石

国内で初めて確認された「ネオテリウム」の化石

 島根県邑南町教委は18日、2010年に町内で見つかった骨の化石が、国内では初めての確認となる約1600万年前の原始的なセイウチ類の下顎と判明したと発表した。「ネオテリウム」というセイウチ類の一種で、これまで北米でしか見つかっていない。研究者は「生息域や進化の歴史を解明する上で貴重な成果」とみる。町教委は今春、町内で化石の公開を予定する。

 化石は右の下顎の骨で、長さ約11センチ、高さ約5センチ、厚さ約1・5センチ。同町高見地区で地元住民たちが発見した。19年から国立科学博物館の主森亘・支援研究員を中心に分析していた。

 この日、町役場であった会見で、主森支援研究員は町一帯は1600万年前、温暖で浅い海が広がり、セイウチ類が生息していた場所だったと考えられると説明した。原始的なセイウチ類で初めて北太平洋の東西両岸から見つかった成果を強調。「分布を拡大できる移動能力を持っていたことを示唆する」と話した。

 調査報告は同日、学術雑誌ヒストリカル・バイオロジー電子版に掲載された。化石を保管していた高海自治会化石研究会の井上正幸事務局長(62)は「地元の人でもかつて海だったことを知らないので、これを機に太古のロマンに触れてほしい」と喜んだ。(鈴木大介)


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  • 確認を受けて会見する高海自治会化石研究会の井上正幸事務局長(左)と日高輝和副町長

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