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木下大サーカスいよいよ20日開幕 広島公演5年ぶり

2021/3/18 22:56

公演が終わった後、座席を丁寧に消毒するスタッフ(撮影・大川万優)

 木下大サーカス広島公演(中国新聞社主催、中国新聞社会事業団特別協力)が20日、広島市西区で5年ぶりに開幕する。新型コロナウイルス禍が続く中、換気や消毒などを徹底させる。「閉塞(へいそく)感が漂う今だからこそ、人々に勇気と希望を」。出演者は思いを一つに、迫力のパフォーマンスを披露する。

 今月7日、横浜公演の千秋楽。空中ブランコやジャグリングなどの技が決まるたび、観客から大きな歓声と拍手が上がった。「ドキドキして楽しかった」と小学3年石川詢(じゅん)さん(9)=横浜市。父の輝(あきら)さん(46)も「外出をずっと控えていた。リフレッシュできた」と堪能した様子だった。

 観客に笑顔を届けるため、サーカスが細心の注意を払うのは感染症対策だ。観客は検温し、手指の消毒をした上で入場してもらう。公演の後には、観客の案内に忙しい日本人スタッフに代わって外国人出演者が座席を丁寧に消毒する。さらに、テント内には巨大な換気扇を34台も設けるなどして空気を常時入れ替える。「できる限りの対策を取っている。安心して来場していただきたい」と木下唯志社長はアピールする。

 創立119年の木下大サーカス。年間の観客動員数は120万人を誇った。しかしコロナ禍は、そんなエンターテインメント集団をも襲った。昨年3〜5月に予定した金沢公演を開催できたのは3日間だけ。続く新潟公演は全面中止を余儀なくされた。営業が途絶え、ショーに出るゾウたちの餌代にも苦労し、クラウドファンディング(CF)で資金を募った。再開できたのは昨年8月の東京・立川公演からだ。

 出演者が一丸となって作り上げる圧巻のショー。驚きや感動を誘う技の数々の原点には「人間の限界を超えようとする勇気」がある。同社は「出演者の勇気は、今こそ響く。広島の方々と夢や希望を共有できることを楽しみにしている」としている。(高本友子)

 ▽検温や消毒、コロナ対策徹底 木下社長に聞く

 木下サーカス(岡山市北区)の木下唯志社長に、新型コロナウイルス禍での公演への思いや対策を聞いた。(高本友子)

 ―コロナ禍で厳しい運営を強いられています。今どんな思いですか。

 昨年は厳しい時期が続いた一方、サーカスが地域に愛されてきたと実感できた1年だった。公演を自粛した金沢市では、看護師の女性が「私は行けないけれど、孫に見せたい」とテントに10万円を持ってきてくださった。活動資金を募るため7月にCFをすると、3千万円以上が集まった。舞台を通じ、観客と喜びや夢を共有できていたのだと思い、感動した。寄付金の一部は医療従事者への支援に充てた。

 ―新型コロナの対策はどう進めますか。

 最大限の感染対策を取っている。入場前には検温で発熱の有無を確認し、万が一、感染者が出た場合に備え代表者の名前や連絡先を記入してもらう。座席の消毒も徹底している。

 ―広島公演を前に伝えたいことはありますか。

 空中ブランコやバイクショーなどのプログラムで、20代の若手が台頭してきた。進化したサーカスを見ていただける自信がある。コロナ禍の中で受けた多くの支援に恩返ししたい。

 ≪メモ≫広島公演は20日〜6月7日、広島市西区観音新町の広島マリーナホップ特設会場で開催。入場券は前売り大人2900円(当日3300円)、3歳〜高校生1900円(同2300円)、大学・専門学校生2200円(同2500円)。広島公演事務局Tel082(232)0045。 


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  • 「広島の人たちを必ず楽しませる」と意気込む木下社長

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