地域ニュース
週末の歓楽街閑散 広島市長の利用自粛要請から1日、飲食店に戸惑いと諦め(2020年4月3日掲載)
閑散とした「夜の街」には戸惑いと諦めの声が交錯していた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、広島市が夜間営業の接客を伴う店などの利用自粛を要請してから一夜明けた3日夜、中四国最大級の歓楽街、流川・薬研堀地区(中区)を歩いた。「ついに自粛要請が出たか」「補償はないのか」。出口の見えないウイルス禍に、飲食店業者は疲れを見せ、いら立ちを募らせる。
午後8時半すぎ、地区のメインの流川通り。例年、歓迎会などでにぎわう新年度最初の週末にもかかわらず、人の姿はまばらだった。
休んでいる飲食店がいつもより目立つ。「感染症対策のため休業」などと店先に張り紙をした店舗もあった。「店を構えて7年ほど。こんなに閑散とした流川は初めてだ」。40代男性が営む居酒屋の店内にも、客はほとんどいなかった。
広島市は2日夜、新たに4人の感染を公表。市内の感染者数は8人と倍増した。松井一実市長は緊急の記者会見で、換気が悪く人が密集、密接しやすいバーやナイトクラブ、カラオケ店などへの入店の自粛を市民に呼び掛けた。
首都圏などでの感染拡大に伴って県外からの出張客が激減し、にぎわいを失った同地区。「これで客離れにさらに拍車が掛かる」。市長会見の動画を見たラウンジ経営者の女性は危機感をあらわにする。3月の売り上げは通常の月の2、3割減。「客が入れ替わるたび消毒を徹底し、感染防止に努めてきた。業界が悪いわけではないのに」
感染拡大の終息を見通せず、景気低迷の長期化も懸念される。同地区の業者からは国や自治体による支援を望む声も相次いだ。あるスタンドでは、2週間ほど前から常連客がぱったり来なくなったという。「行政が自粛を呼び掛けるなら、せめて補償してほしい」と50代の女性経営者。別のラウンジを営む30代男性は「市が自粛を求めるのは仕方ない。このままなら閉店も検討しないと」と声を落とした。
バーのオーナーの男性(43)は、人気タレント志村けんさんが感染で死去した直後から客足が極端に鈍ったと受け止める。「経営的に非常に厳しく、お客さんに来てほしい。でも今は、お客さんも、接客する自分も危ない気がする」と揺れる思いを吐露した。(松本恭治、木原由維)
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