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【詳報・克行被告第52回公判】弁護側被告人質問<1>市長に厳しい考え、立場近い

2021/4/5 20:43

 2019年の参院選広島選挙区の大規模買収事件で公選法違反罪に問われた元衆院議員で元法相の河井克行被告(58)の第52回公判が5日、東京地裁であり、弁護側が被告人質問を続けた。克行被告は妻の案里元参院議員(47)=有罪確定=との共謀をあらためて否定。自民党本部から提供された1億5千万円の使い道や買収資金の原資について説明し、政界引退を表明した。詳報は次の通り。

■沖宗正明広島市議への現金提供

弁護人 政治基盤を固めるための仲間作りを考えた人について聞く。沖宗さんについてはどういう認識だったか。

被告 沖宗先生含めて全般にだが、優秀で地元で信望のある方。年齢は若いが一生懸命で将来性のある人には先行投資して政治家としての人間関係を太くしたいという思いに立脚してお金を差し上げた。沖宗先生は安芸区選出の市議だがかつては安佐南区の医院で医院長をしていた。安佐南区から県議に立候補されて落選されたが、後援会の方に対して河井克行を衆院選で応援してあげてほしいと沖宗先生が声を掛けてくれていると聞き感謝していた。当選が浅かったから心強く感じたことを覚えています。沖宗先生が副議長に就任の時には、私が代表してお祝いの言葉を述べる機会をもらった。宏池会直系の市長に対して厳しい考えを持っていて私と立場が近いと抱いていました。会合で会う度に沖宗先生の方からにこにこと近づいてくれて話しかけてくれていました。沖宗先生は私に好意を持ってくれていると認識していました。

弁護人 選挙区は違うがかつて安佐南区で医院をしていたので親近感があったということか。

被告 初当選後の地盤が固まっていない時に自身の支持者に働きかけてもらったと聞き本当にうれしかった。私は地元の市議県議と関係性が良くなかった、選挙区が違っても、地獄に仏、厳しい政治環境だっただけにうれしかった。

弁護人 4月14日に30万円を渡したことは間違いないか。

被告 はい

弁護人 沖宗さんは証言で被告人に「これを」をと言われたか、黙って渡されたか覚えていないと言っていた。どういうことを言ったか。

被告 沖宗先生の後援会事務所に入り開口一番に「ご当選おめでとうございました」と言った。封筒を渡す際にも「当選祝いです」とはっきりと言いました。その証言はありえない証言です。

弁護人 統一地方選から日にちは経っていない。当選祝いを渡しにいったということか。

被告 投開票が4月7日だったと思う。1週間しか経っていなかった。お互いの日程が合わないといけない。私は国会会期中で平日は東京にいました。なかなか日程は合わなかった。直後に伺いたいと思い、職員に日程調整のお願いを指示した。「当選祝いに伺いたい」と先方に言うようにと。第3選挙区支部の職員も予約時からそう言っていたと思います。沖宗先生の選挙区も平成30年7月6日の豪雨災害で多くの犠牲が出た。選挙を振り返っての話、自民党の前代議士の秘書が立候補したことへの不満。災害復旧復興についての相談をしていただいた。私自身国の政策や予算の枠組みについて報告した。参院選の話題はなかったと思います。

弁護人 沖宗さんとは当選祝いを渡してすぐ失礼したのではなく、沖宗さんの選挙の話などをしたということか。

被告 おっしゃる通りで、これだけ厳しくなったとあけすけに語ってもらった。政治家同士で自分の選挙の実態を語るのが信頼関係ない人には語らない。どこであの人こんなこと言ってたと言われかねないから。選挙の情報提供をしてくれて私のことを信頼してくれていると強く抱いた。

■平本英司広島県議への現金提供

弁護人 平本さんはどういう方か。

被告 彼と出会ったのは天満先生からのご紹介。7月6日の災害直後に天満先生にお願いしてお願いした。私自身三原市生まれで、選挙区では災害が多発していたことから私が一番知見や人脈があると自負していました。天満先生が治めている市ですし、応援したいと頼み込みました。1日かけて案里と回りました。本郷地域で、平本先生は当時市議でドロドロで汗まみれで土木作業のボランティアをしていました。真夏の炎天下でした。そこで天満先生から紹介されました。三原の消防局を経て市議をやっている若い政治家で頑張っています。と紹介され、私の記憶に刻まれました。一緒に写真も撮りました。大事な方だから記録に残そうとアイフォーンに保存しました。それが最初の出会いです。

弁護人 天満先生の系列の市議という理解でいいか。
(ここまで 1824文字/記事全文 4274文字)

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