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【詳報・克行被告第52回公判】弁護側被告人質問<4>参院選の足音、案里の選挙も意識した

2021/4/6 0:37

■衆院広島3区内の地方議員に現金を2回渡した理由

弁護人 午前中、選挙区内で現金を渡した政治家の名前を挙げた。今田良治さん、宮本新八さん、児玉浩さん、木戸経康さん、伊藤昭善さんには2回現金を渡した。一部は2回渡そうとした。2回の理由は。

被告 いずれも3区内の自民党の県議、市議。特に丁寧に対応させていただこうと、1回目は陣中見舞い、2回目は当選祝いという背景があります。

弁護人 児玉さん、伊藤さんは1回目に渡した時に投開票が終わっていた。どういう意味があったのか。

被告 児玉さんは無投票当選でした。告示日の午後でした。立候補の届け出が告示日の夕方5時、6時までなんです。その時刻の前は陣中見舞い。タッチの差で無投票当選が決まった後だった。陣中見舞いの認識でした。選挙期間中に持っていくのが普通だが、児玉県議の場合は間に合わなかった。当選祝いと発言したが、私の中では陣中見舞いでした。

選挙期間中、私はいつも直接本人に渡している。伊藤候補とさしになる機会が選挙期間中なかった。昔からの付き合い。気の置けない間柄。1日違いで投開票日の翌日で、大目に見てもらえるという気持ちで陣中見舞いを差し上げました。

弁護人 児玉さん、伊藤さんは、形の上では当選祝いだが陣中見舞い相当か。

被告 全くその通りです。地方議員はお互いに情報交換しているなと思いました。児玉先生は当選に間に合わなかったので1回しか持っていかなかった。なぜ1回なのかと不信を持たれてはいけない。他の方との均衡を取るため、1回目は陣中見舞いで差し上げた。

弁護人 伊藤さん、児玉さんへの2回目は他の人の当選祝いに見合うものか。

被告 全くその通りです。

弁護人 この方々にお金を渡した時、案里さんの選挙については何か考えたか。

被告 2回とも考えなかったことはなかった。3月23日の被告人質問の冒頭、認否の際に申し上げた通りです。広島3区内で1回目の陣中見舞いを渡した認識を振り返ると、次の私の戦いに向けての心配、危機感がほとんどを占めていた。案里の参院選のために渡したという意識はほとんどなかった。2回目に渡したのは5月か6月。参院選の足音が聞こえていた。案里の選挙も意識した。

弁護人 2回目に持っていった5、6月は案里さんの選挙の話題を被告人からしたか。

被告 人によって違うが、長い付き合いの地方議員には気を使って、心配りで「案里さんはどうですか」と切り出した人もいました。

弁護人 1回目に渡したのは統一地方選の前か直後。案里さんの参院選の話を被告人から切り出したことはあるか。

被告 児玉さんには切り出していない。あったとすれば、児玉さんから「次は案里さんの番ですね」と言われたことがあったかもしれない。宮本新八先生は選挙の前ですからね。いくら無投票と言っても選挙が始まる前に…。妻の選挙は県議選よりはるかに先。人様の選挙の陣中見舞いで切り出す下品な行いはしません。

弁護人 今田さん、木戸さんも同じことが言えるか。

被告 今田さんも選挙の直前。当選確定前に私から切り出すことはなかった。木戸さんは立ち話。彼は夜、夕の個人演説会に出たくて、うずうずして体を揺らして、早く行きたい感じでした。そこを曲げて「案里がね」と言ったことはありません。

弁護人 伊藤さんはどうか。

被告 伊藤先生は、彼の選挙の投開票日の翌朝でした。激しい戦いだったので、私から「本当に良かったですね」と話しました。私は自分から「次は私の家内の番だ」とは言っていません。参院選の話が出たとしても、気を使って彼から出たのだと思います。

弁護人 濃淡はあるが、案里さんの選挙のことを考えたのは事実という話があった。海徳さんと谷口さんとの関係がこじれて修復したかったというが、そういう人にも案里さんの選挙の話はあったか。
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