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参院広島 自民・民主、2議席分け合う(2004年7月12日掲載)

2021/3/25 0:04
再選を決め、笑顔で万歳をする柳田さん=中(11日午後8時15分)

再選を決め、笑顔で万歳をする柳田さん=中(11日午後8時15分)

 十一日投開票の参院選広島選挙区(改選数二)は、年金制度改革の国会での審議やり直しを強調した民主現職の柳田稔さん(49)と、教育県広島の再生、教育改革の推進を訴えた自民現職の亀井郁夫さん(70)がそろって再選、広島市中区にあるそれぞれの事務所は、支援者たちの歓声が響いた。無所属新人の岡本三夫さん(71)、共産新人の藤本聡志さん(49)はともに及ばず、中区の両事務所は静まりかえった。県内の投票率は53・69%(前回57・78%)だった。

 ▽柳田さん笑顔満開 年金改革見直しに意欲

 「年金問題への有権者の怒りは、必ず国政に反映させたい」。再選を果たした柳田さんは、勝利を喜ぶと同時に、選挙戦を通じて訴え続けた「年金制度改革のやり直し」の実現に、強い意欲を示した。

 朗報に拍手と歓声があふれた橋本町の事務所で、柳田さんは「年金への不満を託してもらった」と開票結果を振り返った。「政権交代で真の改革を成し遂げたい」と決意表明した。

 十七日間の選挙戦では、街頭でも演説会でも、政府の年金制度改革関連法の問題点を第一に取り上げた。国会で厚生労働委員として社会保障問題に取り組んできた経験をアピール。「負担ばかりが増える年金への怒りと不満を、一票一票で示してください」と投げ掛け、無党派層の支持もつかんだ。

 ▽亀井さん面目保つ 郡部で圧倒的な強さ

 一貫して教育施策の重要性を訴え続けた亀井さんが、自民、公明両党の組織力を背景に、安定した戦いぶりで再選を果たした。

 中町の事務所には、開票前から自民党の県議や市町村議らが詰め掛けた。当確の第一報が入ると「よしっ」「やったぞ」と歓声が起きた。やや遅れて姿を見せた亀井さんは、大きな拍手で出迎えられた。

 他の三候補が年金問題や自衛隊のイラク多国籍軍参加を訴えの中心に据える中、「広島で最も大切なのは教育問題だ」と、独自の姿勢を打ち出した。自民の地域、職域支部を軸にした集票を展開し、郡部などで圧倒的な強さを見せた。

 亀井さんは、集まった支持者らに「得票を皆さんの教育に対する思いと受け止めて頑張る」と決意を新たにしていた。

 ▽「護憲」届かず 岡本さん

 「ヒロシマの議席」獲得を目指しながらも涙をのんだ無所属新人の岡本さん。「護憲」の風は巻き起こせなかったが、「皆さんのおかげでここまで頑張れた」と支援者に頭を下げた。

 憲法九条の条文を掲げた大手町の事務所。開票速報を見守っていた支援者は岡本さんの落選が確定的になると、「今こそ平和のスペシャリストが国会に必要なのに」「二大政党化への流れに押されたか」と落胆の色を隠せなかった。

 新婚旅行で訪れた平和記念公園が大学での平和学開設を志した原点。イラクの自衛隊の撤退も訴えた岡本さんは「今後も平和運動の先頭に立ちたい」と誓った。

 ▽共産・藤本さん、前回に続き無念

 藤本さんは、八丁堀の事務所で党県委員会幹部らと開票結果を見守った。しかし、得票は伸びず及ばなかった。

 選挙戦中、「年金改悪反対」を軸に約三百回の街頭演説を重ね、イラクからの自衛隊撤退、平和憲法の擁護などを主張。「憲法を守り、暮らしを守る戦い」と、与党や民主党との違いをアピールした。

 三年前の前回に続き参院選二度目の挑戦。「街頭での反応にこれまでにない手応えを感じたが…」と無念さをにじませて選挙戦を振り返った。

 ▽県内投票率は53・69% 前回に比べ4・09ポイント下回る

 県選管がまとめた参院選の県内投票率(選挙区)は53・69%で、前回を4・09ポイント下回った。50%以上は確保したものの、参院選では過去四番目の低さだった。

 市町村別の投票率は、最高が芸北町の79・21%で、西城町の78・70%、東城町の78・49%が続いた。最低は広島市の49・55%で、50%を唯一割った。

 市部は平均52・41%、郡部は59・81%で、ともに前回より低かった。市部の上位は庄原市69・71%、三次市63・32%、安芸高田市62・29%だった。

 男女別は男53・69%、女53・70%で、いずれも前回に及ばなかった。

 ▽期日前投票14万5046人

 県選管は十一日、参院選の期日前投票者数と不在者投票者数をまとめた。期日前投票者は十四万五千四十六人、不在者投票者(速報)は一万八千四百九十八人で、計十六万三千五百四十四人。期日前投票制度がなかった三年前の前回の不在者投票者数を総数で一万三千三百七十七人上回った。

 期日前投票者数の内訳は、男性が六万八千八百八十四人、女性が七万六千百六十二人。全投票者数に占める割合は11・70%。当日有権者数に占める投票率は6・28%だった。

 期日前投票の投票期間は公示日の翌日から十六日間。不在者投票だけだった従来に比べ一日減った。しかし、投票箱に直接投票できる簡便さもあって、制度導入後、衆院補選を除けば初の国政選挙での実施で、滑り出しはまずまずとなった。


この記事の写真

  • 支援者と握手をして回る亀井さん(11日午後9時55分)
  • 当選を果たせず、支援者からねぎらいの握手を受ける岡本さん=左(11日午後9時15分)
  • 「二大政党の壁を崩すことができなかった」と敗戦の弁を述べる藤本さん(11日午後9時35分)

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