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「世紀の発見」「まさか実物が」驚きと喜び 福山城の鉄板張り一部発見

2021/4/6 21:34
鉄板張りを再現した福山城天守のCG(福山市提供)

鉄板張りを再現した福山城天守のCG(福山市提供)

 「世紀の発見」「まさか実物が残っているとは」―。福山城(福山市丸之内)の天守の鉄板張りの一部とみられる鉄板2枚が見つかったと福山市が発表した6日、城のガイドやPRに取り組む関係者に驚きや喜びが広がった。来年の築城400年に向け、全国唯一とされる鉄板張りの再現を計画する市は「事業の追い風になる」と期待した。

 福山空襲で天守が焼け落ちて76年。市内の民家に眠っていた鉄板に光が当たるきっかけになったのは、市が進める鉄板張りの再現計画だった。計画を知った市民から「自宅にある」と情報が寄せられ、市の担当者が訪ねると、納屋の木箱に天守の瓦などと一緒に収められていた。これまで写真でしか確認されておらず、市のある幹部は「世紀の発見」と興奮を隠さない。

 鉄板張りを再現する費用の一部はクラウドファンディングで募っている。目標の1億円に対し、3月末までに集まったのは約6363万円。渡辺真悟・築城400年事業推進担当課長は「城の価値や魅力がさらに伝わると思う。寄付にも弾みがつくはず」と話した。

 記念事業や寄付集めを後押しする福山城の応援サポーターで、NHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の時代考証も務めた静岡大名誉教授の小和田哲男さん(77)も突然の発見に驚く。「城の歴史をたどる貴重な資料。鉄板を詳しく調べれば、(鉄板張りがされたとみられる江戸前期の)当時の軍事事情も分かるだろう」と今後の市の調査に注目する。

 「会員にとってビッグニュース」。福山城のボランティアガイドや古文書解読に取り組む福山城博物館友の会(約160人)の檀上幸久会長(71)は大喜びだ。写真を基にした案内では説明に限界があったとし「壁面に張った方法などにも興味や関心が向く。会の活動にも弾みがつく」と力を込めた。

 福山観光コンベンション協会の寺岡千佳雄専務理事(66)も「実物が見つかったとなれば、全国の城ファンを引きつけられる」。鉄板が観光客の新たな呼び水になると青写真を描いた。(門戸隆彦、滝尾明日香)

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