地域ニュース

水素先進都市、周南市推進へ 脱炭素、コンビナート構想案

2021/4/7 20:56

 周南市は、水素や木質バイオマスを使って脱炭素・低炭素を進めるコンビナート構想案をまとめた。火力発電の燃料を石炭から水素などへ転換し、木質バイオマスの地産地消も図る。2050年までに国内の温室効果ガス排出を実質ゼロにする政府の目標を受け「水素先進都市」づくりを加速させる。

 構想案では、臨海部の周南コンビナートと櫛浜地区を約10キロにわたり水素パイプラインで結ぶ。出光興産徳山事業所の大浦地区に集積する巨大な既存タンクで水素を貯蔵し、船で市外へ運び出す拠点にする。山間部で市有林に早生樹を植え、バイオマス発電に使う。

 さらに、市街地で水素を燃料とする燃料電池バスを走らせる。コンビナートの自家発電で出る蒸気の有効活用も探る。いずれも具体的な事業の主体や実現時期を記していない。

 周南コンビナートで自家発電を採用する企業は多い。石炭火力発電の出力は計約120万キロワットに上る。石炭火力の自家発電では単独の市町村で国内最大という。

 化学メーカーが塩水を電気分解する際に発生する水素を活用しようと、市は15年度に水素利活用計画を作った。計画の目標では20年度末に地域の燃料電池車(FCV)を200台と設定したが、21年2月末時点で28台にとどまる。水素関連に参入した事業者も目標の20社に対し9社だった。

 現行の計画を全面改定して21年度から新計画に移る予定だった。しかし、新型コロナウイルスの影響で関係先と具体的な協議が難しくなった。改定を2年先送りし、目標値も据え置いた。23年度以降の計画を練るために今回の構想案を青写真にする。

 市産業振興部の山本敏明部長は「国のエネルギー政策を踏まえ、しっかりと取り組む」としている。(川上裕)

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧