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【詳報・克行被告第54回公判】検察側被告人質問<1>私の政治的な基盤を固めないといけない

2021/4/9 1:44

 2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相で元衆院議員の河井克行被告(58)の第54回公判が8日、東京地裁であり、被告人質問が終了した。克行被告は「買収リスト」の作成を認めたほか、一連の疑惑発覚後にパソコン(PC)のデータを消去した点について「後援会の個人情報などの流出を防ぐためだった」と説明した。詳報は次の通り。

 検察官 広島県内の政治家に現金を差し上げた理由を聞く。あなたは現金を差し上げた名目を統一地方選の陣中見舞い、当選祝いと言った。もう一つ。案里さんの参院選への応援も大義名分だった。それは令和元年5月ごろからの現金供与が当てはまるか。

被告 おととい、検事から、陣中見舞い、当選祝いの名目で現金を差し上げたという尋問があった。あの尋問を聞いて、名目という言葉について違和感を抱いていた。名目というと陣中見舞い、当選祝いが、うそであったという意味合いを持つのではないかという違和感を抱いた。陣中見舞い、当選祝いの気持ちをうそ偽りなく抱いて、先様に現金を差し上げた。

検察官 自分の地盤培養、党勢拡大を図る。県連会長に選任される布石を図るのに良い機会として、統一地方選を位置付けていた。

被告 うそ偽りなく、名目として陣中見舞い、当選祝いを考えていたわけではない。初めに私の心の中の認識として説明したい。

裁判長 それで検察官の質問への答えは?

検察官 質問を繰り返す。あなたは陣中見舞い、当選祝いの気持ちがあったとしても、強かった気持ちは、案里さんの参院選への支援をお願いしますということで陣中見舞い、当選祝いを差し上げたのではないか。

被告 県連会長として広島県の自民党の発展のため汗を流す意欲があること。平成28年春、県選出の衆参の国会議員が集まる常人顧問会議で、私は初めて表明した。顧みられず、岸田文雄先生が続投した。次の平成30年春の常任顧問会議で、私は恥を忍んで人前で表明した。事前に根回しや意向の打診があると思い待っていたが、当日、いきなり宮沢洋一参院議員ですと言われた。常任顧問会議が終わって迎えたのが平成31年4月の統一地方選だった。私が頭の上をすっ飛ばされて初めて迎えた統一地方選で、申し上げた趣旨で現金を差し上げた。

検察官 あなたが思っていた現金を差し上げる名目として、案里さんの参院選への応援を大義名分に政治家を回った。令和元年5月ごろから政治家に差し上げたことがあてはまるか。

被告 3、4月に統一地方選の陣中見舞いとして現金を差し上げた人に、2回目を差し上げたのが4、5月でした。2回目の趣旨は、まずは当選祝い。自分の地盤培養、自民党の当選拡大が中心です。参院選が近づいてきたので、妻の参院選に少しでも有利になればという淡い期待もあったことも否めません。

検察官 あなたが繰り返し、繰り返し言ったのは、何もない時に現金を持っていくと怪しまれる。一つは陣中見舞い、当選祝いの名目で持っていった。もう一つは案里さんの参院選の支援をよろしくと持っていった。後者の理由で回ったということか。

被告 裁判長、名目というのは。

裁判長 言葉尻はいいんで、質問に答えて。案里さんの選挙が近いことを利用すれば近づける。そういう気持ちがいつごろからあったのかという質問。明確でないなら明確でないと答えて。

被告 いつごろかって言うのは…。はっきりとした…。申し訳ありません。

裁判長 いいですよ。
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