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山口県で20年度のクマ目撃366件 過去10年で最多、人身被害や食害も

2021/4/14 23:05
昨年8月の生息調査で、岩国市の山中で撮影されたツキノワグマ(山口県農林総合技術センター提供)

昨年8月の生息調査で、岩国市の山中で撮影されたツキノワグマ(山口県農林総合技術センター提供)

 山口県内で2020年度のツキノワグマ目撃件数が366件と過去10年で最多になったことが14日、県の調査で分かった。記録が残る1997年度以降で3番目に多い。人身被害に加え、クリなど果樹の食害が多発した。中国山地で餌の木の実が不足がちとなり、県東部を中心に人里への出没が相次いだとみられる。

 県自然保護課によると、目撃件数は231件だった19年度より58・4%増えた。市町別は岩国市が最も多い139件で56・2%増、次いで周南市が80件で33・3%増。山口市は69件で3・1倍になった。周南市夏切では昨年6月、ジョギング中の男性が襲われ、背中や胸をかまれたり、引っかかれたりしてけがをした。

 出没場所は中国山地が中心だが、柳井市大畠にある海岸沿いの斎場近くで目撃情報があり、南下しているとみられる。NPO法人日本ツキノワグマ研究所(廿日市市)の米田一彦理事長は「人里近くまで生息域が広がり、餌を求めて農園などにも出没することが珍しくなくなった」と説明する。

 県は周南市での人身被害を受け、昨年7月、ホームページ(HP)でクマに出くわさないための行動や市町別の目撃情報を、いつでも見られるようにした。クマが冬眠から目覚めて活動を始めるのはこれからの季節で、県自然保護課の藤井孝主幹は「山歩きやハイキングなどをする場合、十分注意してほしい」と呼び掛けている。(山本真帆)

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