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松江市長選候補、原発再稼働は態度三様 前向き・反対・慎重と割れる

2021/4/15 22:44

島根原発2号機(奥左)

 18日投開票の松江市長選で、中国電力島根原発2号機(同市鹿島町)の再稼働を巡り、立候補した新人3人の主張が「前向き」「反対」「慎重」と割れている。国の審査が最終盤を迎え、新市長は立地自治体の長として就任後に判断が迫られる。いずれも、市民の安全安心を最優先に考え判断すると訴える。

 無所属で元日本政策投資銀行松江事務所長の上定昭仁氏(48)は「前向きに進めていく必要がある」と街頭演説で強調。共産党公認で元松江市議の吉儀敬子氏(70)は、再稼働への反対を立候補した理由に挙げ「原発ストップ」と繰り返し訴える。無所属で元松江市議の出川桃子氏(43)は街頭演説では触れず、「慎重に判断する」との考えを示す。

 上定氏は冬場の電力供給が逼迫(ひっぱく)する現状に触れ、「供給が止まり、経済活動ができなくなることはあってはいけない」と原発の必要性を訴える。再生可能エネルギーで賄われる電力は「ほんの一部」とも指摘。街頭演説では市民の安全安心が最優先とし「意見を聞き、行政がリーダーシップを発揮し判断していく」と強調する。

 吉儀氏は10年前の東京電力福島第1原発事故を踏まえ原発の危険性を訴える。第一声や街頭演説で「事故が起きれば松江市を捨てて逃げないといけない」と強調。島根原発は全国で唯一県庁所在地に立地し、30キロ圏内に46万人が生活する。避難計画に実効性がないとし、「市民の安全と暮らしを守るために再稼働は阻止する」と力を込める。

 出川氏は、街頭演説では市役所新庁舎建設の再考を前面に訴えるとして、原発は取り上げていない。告示前の政策発表会で、市政の重要課題として再稼働の判断を挙げた。避難計画の実効性を問題視し、「市長には市民の安心、安全を守る責任がある」と、専門家や市民とともに検証する必要性を強調した。再稼働は慎重に判断するとしている。

 今回の市長選は、4期務めた現職の松浦正敬氏(73)が退任し、21年ぶりに市長が交代する。島根原発2号機は再稼働に向けた原子力規制委員会の審査が最終盤を迎え、合格後に国や中電から「地元同意」を求められれば、松江市は島根県とともに判断する。2号機は12年1月から停止している。(高橋良輔)


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