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GW本格スタート 中国地方は(2020年4月29日掲載)

2020/4/29 23:02
JR広島駅で外出自粛を呼び掛ける広島県職員=29日午前9時55分、広島市南区(撮影・大川万優)

JR広島駅で外出自粛を呼び掛ける広島県職員=29日午前9時55分、広島市南区(撮影・大川万優)

 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが掛からない中、ゴールデンウイーク(GW)が29日、本格的に始まった。中国地方の主要な駅や観光地では、自治体職員らが県境をまたぐ移動の自粛を訴え、感染拡大阻止に神経をとがらせた。観光地は閑散とした一方、各地のスーパーなどは来客が目立った。

 JR広島駅(広島市南区)の新幹線改札口前。乗降客がまばらな中、広島県の職員が「外出の自粛をお願いします」と書いたチラシを配った。「広域の移動は感染拡大につながる。不急の帰省を控え、県内での移動も必要最小限にとどめてほしい」と県地域政策局の来山哲総括官。チラシは広島空港(三原市)でも配ったほか、広島バスセンター(中区)や福山駅(福山市)などにも置いた。

 山口県では、観光地にも県職員が立って外出自粛を促した。周防大島町と本土を結ぶ大島大橋の入り口の国道沿いでは「大切な人の命を守る行動を」などと書かれたプラカードを掲げ、ドライバーにアピール。島内の主要な観光施設は現在、臨時休業中だが、GW前の週末には県外ナンバーの車が押し寄せていた。

 各地の観光地や各交通機関は、例年のような混雑は見られなかった。

 世界遺産の島・宮島(廿日市市)。中心部の表参道商店街では約70店の大半がシャッターを下ろし、観光客はまばら。お好み焼き店を営む30代男性は「終息を願い、島の盛り上げ策を考えていくしかない」。尾道市の観光名所、千光寺公園もひっそりしていた。JR尾道駅前のロータリーで客を待っていたタクシーの運転手杉原誠二さん(68)は「20年近くこの仕事をしているが、こんなに人がいないのは初めて」と嘆いた。

 JR西日本広島支社によると、いつもは100%を超える新幹線下りの自由席の乗車率は午前、午後ともわずか約10%。中国地方の高速道路でも大規模な渋滞は発生しなかった。広島電鉄(中区)の路面電車やアストラムラインなど一部の公共交通機関で、GW期間中の減便も始まった。

 一方、自宅で過ごすための「巣ごもり消費」は堅調。スーパーやドラッグストアなどに食材を買い込む人が相次いで訪れた。各店舗は、密閉、密集、密接の「3密」を避ける対策の徹底に追われた。

 地場流通大手イズミ(東区)は、各店舗でレジ前の床にシールを張って客同士の間隔を保ってもらうほか、時間帯ごとの来店客数を店頭で掲示して案内している。飛子晴美広報課長は「お客さまと従業員を感染から守りたい。分散での来店や、レジ待ちで適切な距離を取ることに協力してほしい」と呼び掛ける。 

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この記事の写真

  • 3密対策を講じる広島市東区のスーパーのレジ付近
  • シャッターが下りた店が目立ち、閑散とするJR尾道駅近くの商店街
  • 大島大橋近くに立ち、不要不急の外出自粛を訴える山口県職員=29日午前9時50分、柳井市(写真の一部を修整しています)
  • 高速道路を利用する車が少なく、閑散とした中国自動車道安佐サービスエリア(29日午前9時43分、広島市安佐北区)
  • 人出が減った平和記念公園(29日午前11時37分、広島市中区)
  • 閑散とした原爆ドーム周辺(29日正午、広島市中区)
  • 車の往来が少ない広島市中心部(29日午後0時55分)
  • 昼過ぎにもかかわらず人通りの少ない広島市中区紙屋町付近(29日午後1時38分)
  • 閑散とした廿日市市宮島町の宮島桟橋前広場。人影もシカの姿も減った(29日午前10時31分)
  • 店のシャッターが閉まり人影もまばらな廿日市市宮島町の宮島表参道商店街(29日午後0時20分)

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