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鉄人レース、盛り上げと感染対策に苦悩 廿日市のアジアトライアスロン

2021/4/19 21:52
トライアスロン選手権の交通規制について知らせる看板

トライアスロン選手権の交通規制について知らせる看板

 廿日市市で24、25日に開かれるアジアトライアスロン選手権で、実行委員会事務局の市が、新型コロナウイルスの感染対策と、大会のPRの両立で苦悩している。東京五輪・パラリンピックの代表選考を兼ねた重要なレースの一つを市が招致したが、コロナの感染拡大を受けて選手との交流会やイベントが開催できず、沿道での応援なども自粛を求めざるを得ないためだ。当初見込んでいた経済効果も期待しづらくなっている。

 代表選考を兼ねた部門には、アジア12カ国から約60人が参加する。海外選手は、新型コロナ対策として第1陣が入国した15日から、市内のホテルに一般宿泊客とは隔離された状態で宿泊。実行委は、72時間置きにPCR検査を義務付ける▽食事は個室で取る▽競技会場以外への外出は禁止する―など、海外選手の行動を厳しく制限している。

 レースは、同市串戸沖の海を泳ぐ「スイム」1・5キロと、市役所一帯の南北約2キロ、東西約1キロのエリア内を周回する「バイク」40キロ、「ラン」10キロ。市は、感染防止のため沿道での声援は控え、動画配信の視聴を呼び掛けている。当日は一部で交通規制がある。

 選手権の開催までには曲折があった。当初は2020年の東京五輪に合わせて同年4月に開く予定だったが、新型コロナの影響で1年延期が決定。今年2月以降は、海外選手の入国などを巡り、開催が不透明になった時期もあった。

 ただ、市は19年にアラブ首長国連邦の首都アブダビであったプレゼンテーションに職員を派遣して選手権を招致しており、「自ら中止を言い出せる立場ではない」(堀野和則副市長)のが実情だった。

 新型コロナ禍では、選手権を盛り上げるためのPR活動なども十分にできず、市民への浸透度もいまひとつ。レース前の歓迎会は開かれず、表彰メダルも本人が自分で首にかける。イベント開催などによる経済効果は見込めなくなった。堀野副市長は「税金を使って開く以上、市民と選手の交流など遺産となるものが残ってほしい」と願いつつ「感染対策をしっかり行い、無事に終わらせたい」と話している。(永井友浩) 


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