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広島のプロボクシング、再始動の春 コロナ禍越え広島市東区に2ジム、イーアス竹原・三栄

2021/4/20 21:22
活動を再開したイーアス竹原ジムの激励に訪れた竹原さん(奥左から2人目)、畑山さん(同3人目)、坂田さん(同4人目)。左端はジムの新オーナーの福田さん=13日(撮影・山崎亮)

活動を再開したイーアス竹原ジムの激励に訪れた竹原さん(奥左から2人目)、畑山さん(同3人目)、坂田さん(同4人目)。左端はジムの新オーナーの福田さん=13日(撮影・山崎亮)

 新型コロナウイルスの感染拡大で活動の休止や縮小を余儀なくされた広島のプロボクシング界に活気が戻りつつある。閉じたジムがある中で、元フライ級世界王者の坂田健史(たけふみ)さん(41)=広島県府中町出身=も通ったイーアス竹原ジム(広島市東区)が今月、活動を本格的に再開。広島三栄ジム(同)も5月をめどに再始動する。関係者は「広島のボクシングの伝統を守り、地元に元気を届けたい」と意気込む。

 イーアス竹原ジムに13日夜、坂田さんと竹原慎二さん(49)=同町出身、畑山隆則さん(45)の元世界王者3人が顔をそろえた。プロ部門を再開する同ジムを激励するためだ。練習生や関係者約50人とともにリングを囲み、3月に77歳で亡くなった竹原さんの父で初代会長兼オーナーの三郎さんをしのんだ。

 同ジムは2019年、練習生の減少でプロ部門を休止。コロナ禍もあって再開に踏み切れず、一般向けフィットネスに限って続けていた。しかし、プロ育成に情熱を注いだ三郎さんの遺志を継ごうと、新オーナーに福田忍さん(45)を迎えて今月上旬、日本プロボクシング協会に再開を届け出た。

 「(父の死で)もう閉めようとも思ったが、ジムは父の生きがいだった」と竹原さん。山陽高(西区)時代に練習生として通った坂田さんは「思い入れのあるジム。ベルトを巻く選手が出てきてほしい」。都内で竹原さんとジムを共同経営している畑山さんとともに練習生を励ました。新会長に就いた山道(やまじ)渉さん(45)は「換気や消毒を徹底し、またプロを育てたい」と力を込めた。

 コロナ禍は県内のボクシング界に影を落とした。練習や試合で人と人との接触が避けられない上、収入源の興行は軒並み中止に追い込まれた。昨年4月には日本ランカーや女性ボクサーも所属した老舗の中内ジム(廿日市市)が、安心して練習できる環境を維持するのが難しいと判断し、約40年の歴史に幕を下ろした。

 日本王者2人を輩出し、プロ選手9人を抱える広島三栄ジムもコロナ禍で新規入会を断り、休業状態となった。昨年4月以降、中区で開く予定だった計4回の興行も全て中止となった。

 同ジムは県内の感染状況を踏まえ、5月にも活動を本格的に再開すると決めた。関東で活躍している広島ゆかりの選手たちの移籍希望も背を押した。藤本雅義会長(57)は「伝統ある広島のプロボクシングの灯を守りたい。地元での興行も感染状況を考慮しながら開催したい」と話す。(藤田龍治) 

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