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ライターや電池が発火か 広島の焼却場火災、クレーンの衝撃で

2021/4/21 23:11

 火災により広島市安佐南区の「安佐南工場」で可燃ごみの焼却が長期間止まっている問題で、市は21日、ごみをためるピット内に混入したライターやリチウムイオン電池などの発火源がクレーン作業の衝撃を受けて出火した可能性が高いとの見方を明らかにした。火災は初期に見つかったが、吹き抜ける空気によって短時間で消火困難になったとの分析結果も示した。

 市によると、市消防局による火災の調査で、ガスの残ったライターやカセットボンベ、リチウムイオン電池などがごみに混入していた可能性が高いと指摘された。当時のピット内は容量の約8割まで埋まっており、ごみを投入する空間を確保したり、焼却炉に移したりする作業をしていたクレーンの衝撃が出火を誘引したとみられる。

 火災は発見から5分ほどで消火困難な状態にまで広がった。投入空間を確保するためにクレーンでごみの山に縦穴を掘っており、出火場所はその底付近だったと分析。投入口から流れ込んだ空気がピットの上部に吹き抜ける中、火が縦穴の上部に広がって一気に火勢が増した可能性があるという。

 市は、放水銃による初期消火作業に問題はなかったと説明した。クレーンを使った作業内容や、ピットの構造などは、ほかの焼却施設と比べて特異なものではないとしている。

 一連の内容は、この日の市議会経済観光環境委員会で報告した。10月末までを目標とする設備復旧の工程なども説明した。市議からは「当時鎮火できなかった設備で次の火災に対応できるのか」「長く業務ができず、復旧コストもかかる。再発防止はどうするのか」といった指摘が出た。

 これに対して市は、市消防局から火災対応の改善点が示された上で具体策を検討するなどと答弁。再発防止については「設備の増強など現状復旧の枠を超えるものは別途、追加工事をして対応する」と理解を求めた。(余村泰樹)

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