地域ニュース

絶滅危惧ベッコウトンボ100匹、希少な生息地 山口市阿知須、順調に羽化

2021/4/24 23:29
県立きらら浜自然観察公園のベッコウトンボ

県立きらら浜自然観察公園のベッコウトンボ

 国が絶滅危惧IA類に指定するベッコウトンボが、山口市阿知須の山口県立きらら浜自然観察公園で順調に羽化している。中四国地方では山口県だけに生息しており、同園は「まとまった数を観察できるのは県内でもここだけ。ぜひ見に来てほしい」と呼び掛けている。

 ベッコウトンボは体長約4センチで、成熟前に体と羽の一部がべっ甲色になる。ヨシやガマが生える浅いため池などに産卵する。今年は3月末に1匹を確認した。その後も羽化が続き、現在100匹が飛んでいる。今後も増える見通しだ。

 2001年に開園し、03年に初めて3匹が見つかった。公園のレンジャー(観察指導員)たちがヨシ原の水位の調整や草地の整備を続け、繁殖に成功した。成虫の確認数は年によって大きく増減する。14年は26匹にとどまったが、19年には523匹を確認した。3桁の確認は5年連続となる。

 ベッコウトンボは1980年代までは全国各地で見られたが、ため池の荒廃などで激減している。91年に絶滅危惧種に指定され、94年には種の保存法に基づき、昆虫類で初めて捕獲が禁止された。

 レンジャーの渡辺徹さん(46)は「生息地として定着してきたように感じる。3桁を続けられるよう環境を整えていきたい」と話している。同園は5月3日午前10時から観察会を開く。無料。メールでの予約が必要。Tel0836(66)2030。kirara-m@gaea.ocn.ne.jp(東聡海)

【特集】中国地方の絶滅危惧種

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧