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日立金属、ファンドへ売却 島根県安来市に特殊鋼の主力工場 県や市、技術流出など懸念

2021/4/28 21:49

日立金属安来工場

 日立製作所は28日、上場子会社の日立金属の株式について、保有する約53%全てを米投資ファンドのベインキャピタルを軸とする日米ファンド連合に売却すると発表した。日立金属は島根県安来市に特殊鋼の主力工場がある。

 島根県によると、市内の工場と子会社2社に3千人以上が勤めるほか県内に協力企業も多い。丸山達也知事は「地域の雇用・経済への影響を最小限とするよう関係者に要請していく。引き続き情報収集し、国や関係市町と連携して必要な対応を取っていく」とコメントした。

 県と市は、米投資ファンドへの売却が報じられたのを受けて、たたら製鉄にルーツを持つ特殊鋼の技術の国外流出への配慮などを国に要望。丸山知事は16日の定例会見で「買収先が確定すれば働き掛けをしないといけない」と述べていた。

 ファンド連合は一般株主の保有分を含む全株を株式公開買い付け(TOB)などを通じて8166億円で取得し、日立金属の経営再建に着手する方針。2021年度中の手続き完了を目指す。

 日立製作所は注力するデジタル事業との相乗効果を見極めて、肥大化した日立グループの再編を進めている。一時は22社あった上場子会社は日立建機のみとなる。グループ再編に一定のめどをつけ、企業の合併・買収(M&A)を通じた構造改革を加速させる。保有する日立金属株の譲渡額は約3820億円になる。

 連合には、国内投資会社の日本産業パートナーズと企業再生ファンド「ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ」の2社が参画する。売却手続きは昨年開始し、国内外の複数の投資ファンドが入札に参加。今月に入ってベインを軸とするファンド連合を優先交渉先に選び、日立側と売却条件を協議していた。

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