地域ニュース

広島中心部、消える夜の灯 スタンド・スナック、1―3月102店廃業

2021/4/28 23:00
歓楽街の流川・薬研堀地区。ビルのスタンドやスナックなどの看板の明かりが一部消えている

歓楽街の流川・薬研堀地区。ビルのスタンドやスナックなどの看板の明かりが一部消えている

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、中四国地方最大の歓楽街、流川・薬研堀地区を中心に広島市中区内でスタンドやスナックなどの廃業が止まらない。中区を管轄する広島中央署管内で廃業を届け出た「深夜酒類提供飲食店」は1〜3月で102店。この3カ月間だけで、急増した昨年1年間の届け出店数234店の半数近くに上る。感染「第4波」は急速に広がり、東京、大阪など4都府県で3度目の緊急事態宣言が出された。広島県内でも拡大傾向にある中、廃業の流れが加速する恐れがある。

 風営法に基づく深夜酒類提供飲食店は午前0時以降も営むスタンドやスナック、バー、居酒屋などが対象。営業を開始したり廃業したりする場合、県警に届ける必要がある。

 県警によると、中区内の廃業の届け出店数は、新型コロナが流行した昨年には234店と前年の約4・7倍に急増。今年も廃業は続き、3月末までに102店に上る。うち3月分が95店で9割以上を占めていた。県の新型コロナ集中対策期間だった昨年12月〜今年2月、広島市内の飲食店は時短営業を要請された。それまでの影響も踏まえ、年度末で営業に区切りを付けた店が多かったとみられる。

 県公安委員会の営業許可が要る接待を伴うキャバクラ、キャバレーなどの「社交飲食店」も1〜3月、40店が廃業を届け出た。昨年は全体の約2割に当たる148店が閉じた。

 今年3月末現在、営業を届け出ている深夜酒類提供飲食店は2505店、社交飲食店は672店。

 4都府県の緊急事態宣言の期間は5月11日まで。広島県では今月28日、新たに60人の感染が発表された。60人台となるのは3カ月半ぶりで、うち広島市が34人を占めた。県内でも変異株による感染が相次ぐ。飲食店にとって書き入れ時のこの大型連休中、同市中心部で人の往来が減るとみられ、経営環境の好転は見通せない。

 飲食店の廃業が続く現状について、広島弁護士会でコロナ関連の問題を扱う砂本啓介弁護士は、社会保険料の納付を猶予する国の特例措置が1月に終了したことなども影響していると分析。「今後さらなる営業制限が加われば、耐えられない店は多い」と指摘する。(松本輝) 

【関連記事】

超音波で細かい泡出すサーバー/ワインセット売り…家飲み、プチぜいたくに 広島の家電店など、専用商品が人気

来店不要の出張サービス、広島県内で広がる コロナで外出控え、需要発掘へ

勤務形態 働く時間を柔軟に調整 【ウィズコロナ 変化の中で】<第3部>職場は今(4)

買い物 週末・広域の集客変化 【ウィズコロナ 変化の中で】<第2部>需要蒸発(5)

終電前倒し 利用戻らず便数も削減 【ウィズコロナ 変化の中で】<第1部>縮む街(4)


この記事の写真

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧