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広島市中区の紙屋町・八丁堀地区でビル建設続々 オフィスやホテルなど10事業 老朽化や都心回帰(2019年2月16日掲載)

2019/2/16 10:40
建設工事が進む損保ジャパン日本興亜のオフィスビル(紙屋町)

建設工事が進む損保ジャパン日本興亜のオフィスビル(紙屋町)

 広島市の中心街、中区紙屋町・八丁堀地区でビルの建設ラッシュが起きている。半径400メートルの範囲に、検討段階を含めてオフィスやマンション、ホテルなど少なくとも10事業が集中。建物の老朽化や居住の都心回帰、外国人観光客の増加と、複数の要因が重なったためだ。不動産の関係者からは物件価格の高騰を懸念する声も漏れる。

 オフィスや商業施設が並ぶ相生通りの一角。損保ジャパン日本興亜(東京)は、紙屋町のオフィスビルが築47年と古くなったため建て替えている。新ビルは13階建て延べ約1万3千平方メートル。来年4月の完成を目指す。

 ▽BCPで耐震化

 市内3カ所の事務所を集約し、グループ会社も入る。同社は「BCP(事業継続計画)に対応するため耐震化し、72時間稼働できる非常用の電源設備も設ける」と説明する。

 600メートル東の幟町では三菱地所(同)が14階建てのオフィスビル「新広島ビルディング」を建設している。10月の完成を予定する。近くの天満屋八丁堀ビルは、百貨店の天満屋(岡山市北区)が2020年以降の解体、建て替えを検討している。

 不動産サービス大手シービーアールイー(CBRE)広島支店によると、市中心部のオフィスの空室率は2〜3%と低水準。「オフィスは足りず、老朽化も進んでいる。企業は震災が起きても事業を続けられるよう防災面を重視している。新築の需要は高く、今後も増える」と分析する。

 紙屋町・八丁堀地区は中四国地方で最大のオフィスと商業施設の集積地でもある。オフィスビルの新築が、周りのホテルやマンションの利用を押し上げると期待する事業者も多い。

 幟町で14階建て126室のホテルを建設しているのはマンション開発のプレサンスコーポレーション(大阪市)。4月に開業する。「出張などのビジネス利用が見込める。再開発で広島の魅力が高まり、観光客も増える好循環が生まれる」とみる。

 八丁堀では、オリエントキャピタル(福岡市)が20階建て190戸のマンションを10月に完成させる。日本不動産研究所中四国支社(中区)によると、職場の近くに住める物件の人気が高く、郊外から中心部へ移り住む動きが幅広い世代で強まっているという。

 ▽過熱警戒の声も

 市中心部の再開発には追い風が吹く。国は昨年10月、同地区を都市再生緊急整備地域に指定した。土地利用の規制緩和や税制支援などが受けられるため、大型開発が活発になるとみられる。広島商工会議所ビルの建て替え・移転や、サッカースタジアムの建設も検討されている。

 業界内には不動産市場の過熱を警戒する声もある。ある不動産関係者は「建築資材の価格上昇や人手不足で物件の価格は高止まりしている。今後、再開発が進めば、さらに高騰するのではないか」と懸念している。(東谷和平)


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  • 10月の完成に向けて建設が進む新広島ビルディング。右隣は4月に開業するプレサンスコーポレーションのホテル(幟町)

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